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夜更けの思索宮

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時には哲学を、古代ギリシャを、あるいは皮肉やのイタリアの彼氏のような、ちょっといつもの場所をはなれて遊ぶ
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2020年9月の記事一覧

変化こそ生き抜く源泉:『地中海世界』フェルナン・ブローデル編 - つなぎ ヨーロッパ学入門 言語

 今回は、ブローデルはおやすみ、ヨーロッパ学入門からヨーロッパの言語についてだ。前回、山本さんから紹介のあった歴史学者のスコットさんの『反穀物の人類史』を含めて考察したい。 はじまりは自由に生きる野蛮人 そもそも人は野蛮人だった。地球上の動植物を求めて、自由に移動した。スコットは、その採集狩猟民族は定住して作物を作らないか?と言われても、それを選択するわけがないと言う。理由は、採集狩猟生活の方が、生きるために束縛される時間が半分で、しかも栄養価が高いからだと。そのため、これ