フルマラソン完走すると人生観が変わるか

人生2回目のマラソンにチャレンジしてきたので、忘れないうちに今日の気持ちを書いておこう。

結論:少し変わる気がする

まず、マラソンに参加すると湧き上がる感情について。
朝10時にスタートして14時半過ぎまでお昼休憩もなしで、結果的に走りっぱなしの時間を過ごすのだが、仕事が忙しくてランチを食べる時間がなかった日とは比べ物にならないほど自分と闘い、疲労困憊し、短い時間に何度となく葛藤する。そんな中で無事に完走すると他人に聞こえるくらいの独り言で「俺よくやったよ。がんばったよ。」と声が漏れ、涙腺が緩み、感動でいっぱいになることができる。

FINISH後、瀕死の状態で歩いていると、どこかでレベルアップの音が聞こえてきた。だいのすけは、持久力が向上した、忍耐力がついた、精神力があがった、気力が増えた。今まで不足していた自分自身のステータスが少しずつ上がったこと体感できた。昨日までの感情として眠たいからやめよう。飲みたいからやめよう。まだ時間あるしやめよう。後にしよう。とやらない言い訳をして先延ばしにしていた行動に対して「今できることは今やろう」という気持ちに変わることができた気がした。もう一つ感じることと言えば、これほどキツイ体験をクリアできたのであれば、どんな仕事でも耐え続けて遂行することができそう、、という自信がついた。

これをもって「変わった」と言うならば、マラソンが人生観を変えてくれるといっても過言ではないだろう。
※継続が大切だけれど持久力もアップしているのでしばらくは続く想定。


初のフルマラソンの時

去年のちょうど今頃、人生初マラソンに挑戦していて、その時の練習は最高が17kmで、13km以上の練習をすると必ず膝を痛めて2−3日は走れない。素人によくあるランナー膝 (別名:腸脛靱帯炎)を患っていた。結果20km以上の練習を1度もしないまま当日を迎え膝サポーターをガッツリ巻いてなんとか出場し、途中歩きながらかろうじて5時間24分で完走したのだが、人に自慢できるタイムでもないし、完走した時に感動体験はしたものの、それほどの自信は身につかず、全身ボロボロに疲れた思い出しか残らなかった。


悔しさをバネにトレーニングに取り組もうと努めた

翌年も挑戦することが決まっていたので、ランニングメソッドの本を読みながら走り方について勉強し、いかに「疲れない走り方」の鍛錬を心がけてきた。具体的に言うと、
・丹田・肩甲骨・骨盤 この3つを意識した走り方
・体幹を使ったキレイな歩き方
これに注意しながら走ってきた。すべて整うと蹴り出した足、着地する足の動きがスムーズになり、上半身にも疲労が分散するので、足や膝だけが痛いという症状が減ってきた。気持ち良いと10kmくらい余裕で走れるようになってきた。しかし、ここで概ね満足してしまった自分がいた。


練習が好きではなかった

今日後悔したことと言えば、もっと走っておけばよかった。一択。
トレーニングを始める時間や段取りが悪く、走り出してもそこそこで帰宅。週3目標が週1程度。次こそ20kmがほとんど10km。「週に1回は10km走る」という習慣も、人によっては満足な運動量かもしれないが、フルマラソンを完走したいと考えている人にとってはきっと不十分。日々の積み重ねで少しずつ心臓、足、心にストレスを与えて強化していかないと完走は過酷な道だ。
ナイキのトレーニングアプリでおなじみの「NRC」を使って練習をしているのだが、3ヶ月前から遡っても11月7回 12月3回 1月6回 平均8.5km程度
のランしかしていなかった。へなちょこだった自分を反省した。


結果はどうだったのか

後悔はしたものの、無事に自己新記録を更新して完走して帰ってきたので、素晴らしい思い出ができたことは間違いない。30km地点まではだいたい1km6分ペース。40km地点までが1km7分ペース。ゴールしたのが4時間31分!あと少しでサブ4.5だった。。

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順位やタイムはさておき、今回の感動ポイントは、スタートからの順位変動だ。フルマラソンに参加したことがある人なら分かると思うが、数千人が参加するマラソンでは自己申告制で完走予想タイム別に並び順が決められる。2時間台で優勝狙うような人は1番前の方。エンジョイランナーや初マラソンで少し自身がない人は後ろの方に並ぶ。もちろん私は自信無い組なので4:30〜5:00のフラグを持ったお兄さんの後ろへ並んだ。スタートの合図が会ってからスタート地点に到達するまではじめはぞろぞろと行列が流れていくのだが、ヨーイドン!された段階で、後方にいるためスタートラインを通過する段階で5分経過している。

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全部で7000人程度参加した今回のマラソン大会。スタートライン時の順位は3483位ど真ん中くらい。そこからの10km時点で3134位。20kmで2693位… 最後は2355位。なんと、スタートからゴールまでに、順位を落とすことなく、1127人のランナーを抜いてゴールすることができたのだ。

約4時間半、1100人抜き。これはよく頑張った。勝負根性が身についた。


何度もリタイアを考えた

24kmを過ぎたあたりから精神面へのダメージが大きく「つらいならやめちゃえ」「ちょっとくらい歩いちゃえ」と悪魔のささやきが頻繁に聞こえるようになってくる。5〜6km毎にあるエイドステイション(給水所)は本当にオアシスで、短い滞在時間にもかかわらず水分・ビタミン補給をし、少し疲労が回復した気分を味わえる。いや、応援してくれるスタッフ、みなさまのエールからたくさんのパワーをもらえた。そんな中、6つ目の給水所、32km地点でいよいよ体力が回復しなくなってきた。腰から足の爪先まで、ほとんど言うことを聞かなくなってくるのだ。屈伸をしたりアキレス腱を伸ばしたりと、ストレッチでほぐしてもほとんど戻らず、酸素不足のためか頭も呆然としている。さらに、気温が低く天気も雨だったせいもあり、手がかじかんでスマートホンの操作も思うようにできない。すべてが不自由になり自分自身にイラついてしまうようになった。
「そろそろ限界だよな。。」最悪、動けなくなってしまった場合は収容車へ乗り込んでリタイアすることができる。暖かい車内で座って終わりにさせたらどれだけ楽になるだろう。リタイアしないと走り続けなければいけないんだよ。。35km地点くらいから、そんなことばかり考えるようになった。そして37km地点でいよいよ走り続けるのがきつくなり結構歩いてしまった。


歩いても走っても

そんな無茶な挑戦をしてバカじゃないか。他にやらなければならないことたくさんあるよ。と、疲労が限界に近づくとネガティブなことばかり考えてしまう。時間を見る限り、このまま残り7キロを歩いてもゴールはできるし、無理をすることはないかと、思っていたのだが。歩いているうちに前回のマラソンのことを思い出しながら、気持ちに変化があらわれた。

「歩いても走ってもひとまず完走できればいいじゃん」

「歩いても走っても残りの距離は変わらないよ」

「歩くより走るほうがこのツラい時間は少なく済むよ」

あまりにも当たり前の話で、COWCOWもネタにしてくれないかもしれないが、そんなモチベーションでかろうじて40kmを通過し、残り2キロは本当に長く感じたけれど、今歩くことで後悔したくない。という気合いだけでゴールを目指していた。


2回目だから変われたのかも

初めての挑戦は、距離感もペース配分も走行ルートも何もかもわからない。走れるだけ走り、疲れたら休む、歩く。そもそも完走できるかわからない。初回だしできるだけ頑張ろうの気分で挑んでいた。が、今回は去年の記録を更新するために今は走るべきだ!負けたら終わりだ。と勇気が囁いてくれたのだ。2回目だからこそ目標達成のための「やる気スイッチ」を手に入れたのだと思った。

なんとなく自分に甘く、ゆるい生活を改善したい時は「マラソン」に挑戦するのが良いかもしれない。明日からの仕事への取り組み方に変化が出てきたらまた記録に残そう。。

半分眠りながら書き綴っているので、誤字脱字は明日直すとして、
すでに夜中の3時を迎えようとしている今、忘れないうちに書こうと決めたことを、きちんと残すことができたのも、マラソンのおかげかも知れない。

信じるか、信じないかは、あなた次第です。笑

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