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第3話 First Impression



今度は僕の修行に関する物語だ。


僕はI Phoneを片手に
中目黒鳥よしに向かった。


そして焼鳥特有の煙の匂いを頼りに向かった。

デジタルとアナログの合わせ技で
いこうと思った。


、、、、、?


店を通り過ぎてしまってた。


これは後からわかる事になるのだが
鳥よしのダクトは独自のものを使っていて
店内には煙の匂いがしない 
それ故に、外には煙の匂いが漏れる事がないのである。

下から煙を吸う
鳥よしのダクトシステム



Googleマップである程度の当たりをつけて
あとは嗅覚を頼りにしていた僕は
普通に通り過ぎてしまった。


そしてGoogleマップに最後まで頼る事にした。

そこには小さな縦置き行灯があり
鳥よしと灯されていた。
ニューヨークで見た鳥心と
同じスタイルだった。




入り口には紀州備長炭の
ダンボールが積まれていた。


レビューでは待ち必須とあったので
ある程度並ぶ事は覚悟していたが
その時間はちょうどお客さんの入れ替わる時間帯で
すんなり入店出来た。

凛とした店内


わかりやすく言うと
高級なお寿司屋さんの雰囲気で
コの字型カウンターで席数は20席ほどだった。

そこにいるお客さんは
社会的に地位を持ってそうな人、
雑誌POPEYEでよく特集されるCITY BOYのような人が
デートで使ってたり
選ばれし人達が集まってるような空間だった。

率直な感想

これが東京か


田舎者の僕は帽子を深く被り
お席に通された。

職人さんは5人ほど居て
僕はおしんこを切る職人さんの前に
配置された。



その人は後に僕の指導係になる先輩で
パシッとしていた。

席に着席するとおしぼりを渡され、
おしんこと大根おろしが提供され

「お飲物いかがいたしましょうか?」
と職人さん

メニューが無かった。

「何がありますか?」

「ビール、日本酒、焼酎、ウィスキーです」

「ビールください」

そしてビールを喉に流し込んだ。

本来ビールは気持ちをときほぐすものなのに
僕は逆に気が引き締まった。

そしておしんこを口にした。

つづく



2017年3月12日

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