![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/33291059/rectangle_large_type_2_4d13227d0b866e5fa66d520d3ac6d86b.png?width=1200)
【D2Cブランド分析】〜完全栄養食BASEFOOD〜
「D2Cの教科書」ライターの永野です。
最近、2週間ほど、糖質制限を行ったところ、体重が5キロほど減少しました。糖質制限恐るべしです。
そんな本日は食品のD2Cブランドの分析です。
今回は株式会社ベースフード株式会社が行っている完全栄養食BASEFOODについて分析しました。
【ベースフードの会社概要】
会社名:株式会社ベースフード
所在地:東京都目黒区中目黒5-25-2
設立 :2016年4月
代表者:橋本舜
事業 :食品事業
ミッション
ベースフードは上記のビジョンのもと栄養インフラ企業を目指すベンチャー企業です。
ベースフードには、大きく2つのサービスがありますが、今回は消費者向け(ToC)に絞って考察していきます。
【BASEFOODの特徴】
BASEFOODには以下3つの特徴があります。
世界初の完全栄養パスタ/パン
ベースフードは、日本人の1食に必要な31種の栄養素を全て含む完全栄養食です。
手軽に主食からこれらの栄養が摂取できるので、様々な目的に利用することができます。
アレンジがしやすいパスタ/パン
ベースフードのラインナップである、パスタやパンはアレンジがしやすいです。
栄養食と言うとサプリメントやプロテインといった、無機質なイメージがありました。
しかし、ベースフードはパンやパスタといった主食がベースなので、アレンジがしやすく、おいしく手軽に食事を楽しみながら、栄養を摂取することができます。
1食あたりのコストが安い
実際に、他の栄養食のブランドと比べてみると、ベースフードが1食あたりの値段が安かったです。
では、なぜベースフードはここまで安いのでしょうか。
色々、ベースフードの歴史を辿ってみると、昔は1食あたり540円だったそうです。
もともと1食540円だったんですよね。それが今では定期購買で1食350円にできたのですが、高いままだったら一部の人にしかウケなかったと思います。
※キャリアハックより
そこで、代表の橋本さんはPRに力を入れて、認知を拡大し、広告宣伝費を下げていったようです。
やっぱり商品の値段を抑えるにはたくさん売らないといけない。そのためには、認知を拡大させる必要があると考えました。
ただ、広告宣伝費はそこまでかけられなかったので、なるべくメディアに取り上げてもらえるようにプレスリリースなどPRに力を入れいった。
おかげでたくさんのメディアに取材していただき、『BASE PASTA』の価格を1食350円まで抑えることに成功しました。
※キャリアハックより
2017年にも、GoodDesign賞を受賞しており、これもPR戦略の一貫だった思います。
BASEFOODの特徴が分かったころで、フレームワークに沿って、BASEFOODを分析して行きます。
【PEST分析】
コロナの影響で外部環境は大幅に変化しました。BASEFOODで言うと、リモートワーク増加によって、ECの利用率が増えたことや、外出自粛によって内食需要が増えたこと、運動不足により、健康意識が高まったことが影響していそうです。
【競争環境】
BASEFOODを取り巻く、業界競合、価値競合、ユーザーのニーズをまとめると、上記のようになります。この上で、BASEFOODが競合には満たせていない、ユーザーのニーズを満たしているものが成功している要因になります。
ベースフードは今までの栄養食=無機質の概念を変えたことが大きく、そこに市場機会があります。ここをまとめるとベースフードのHPにある、この図で説明できると思っています。
いままで栄養食では、かんたんで、体に良い部分をカバーしていました。そこに加えてベースフードでは、おいしい&アレンジがしやすいという要素が加わっています。
また、パンや、パスタのようにアレンジができると、その商品がイメージしやすいUGC(User Generated Content)が生まれやすいです。
そのため、以下のように、インスタグラムのフォロワー獲得やエンゲージメントなどにもつながっていると思っています。
まとめると、栄養食ではいままで、表現できなかった「おいしさ」や「アレンジ」の文脈で栄養食の市場開拓をしています。
【マーケティングミックス】
基本的にプロモーションはWEBが主流でした。WEB以外にも店頭でのポップアップやプロントなど他の飲食店との商品開発も行っていました。その中でも、プロダクトとして、インスタでのUGCが生まれやすい特性やプロダクトの初期段階でPR戦略を行ったことなどは印象的でした。
また、SNS広告やディスプレイ広告は以下のような訴求でした。
最後に競合のECサイトとのセッション数の比較をすると、下記のようになります。
BASEFOODがダントツでセッション数が多く、検索からの流入比率が多かったです。
【STP分析】
セグメンテーション/ターゲット
ターゲットは時間がないが、手軽に栄養素をとりたい健康志向な人たちです。
KWとしては、
・サプリやプロテインなどで食事を抜くと言う感覚ではなく、しっかりと食事を楽しみながら栄養をとりたい
・料理やアレンジはしたいが、そこまで難易度が高いものはNG
がポイントになってきます。
ポジショニング
上記のターゲティングを踏まえて「主食 × アレンジが効く」完全栄養食のポジションを取りに行っていると考えられます。
ポジションとしては、日清食品が後発で出した、「All in Pasta」と被っています。個人的には、この2つの違いは、元々のブランドとの関連性やミッションなどの文脈の違いだと思っています。
また、もっと細かいところ(味とか)で差別化を測っていると思うので、ここは今後実食して調べて見ることにします。
まとめ
以上D2CブランドBASEFOODの分析でした。
また余談ですが、個人的にBASE FOODのマイページのUIが素晴らしかったです。
大体のサブスクのマイページだと、チャーンレート(解約率)を下げないために、解約のボタンや方法がわかりづらいことが多いのですが、BASEFOODの場合、TOPページで継続の削除や個数の変更が可能なので、ユーザーに優しい設計になっているなと思いました。
いつか、このマイページの設計についてもnoteに書こうと思っています。お楽しみに!
最後に、D2Cの教科書を運営している株式会社NILでは、D2Cブランド立ち上げのサポートを行っております。
お気軽にこちらからお問い合わせください!
また「ぜひnoteに取り上げて欲しい!」というD2Cの会社様がいらっしゃいましたら、同様にこちらから連絡ください!