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プロセカコラボまでに分かる(かもしれない)! 悪ノ大罪シリーズガイドメモ

悪ノ大罪シリーズコラボありがとう!!!!(9月26日発表)

スマートフォンリズムゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク」通称プロセカが悪ノ大罪シリーズとのコラボ開催を発表しました。リリース当時「悪ノ来たら起こして」と言っていた私のもとにはTwitterの相互フォロワー、リアル友人、家族と多方面からお知らせが来ました。
肝心のコラボ開催は12月上旬。予習復習に……とこの記事を準備してたらだいぶ経ってしまいましたがまだ半月ほど猶予がありますね!

悪ノ大罪シリーズって何?

キリスト教の七つの大罪をモチーフにした中世物語風楽曲群です。「悪ノ娘」から始まったので、漫画「七つの大罪」と区別するためにも悪ノ大罪シリーズと呼ばれています。
エヴィリオスシリーズとも呼ばれていますが、このエヴィリオスは作中の地名です。ボルガニオ大陸のエヴィリオス地方。
七つの大罪は「色欲」「悪食(キリスト教では暴食ですが色々な理由で悪ノでは悪食)」「傲慢」「怠惰」「嫉妬」「強欲」「憤怒」です。詳しい概要はWikipediaを見てください。

こんな人におすすめ

全人類……の中でも、
・身分制度、階級社会が好きな人
・複雑な血縁が好きな人
・架空の歴史や群像劇が好きな人
・はやみねシェアードワールド(今名付けました)、TYPE-MOON世界など同じ作者の複数の作品に繋がりを見つけると嬉しくなる人
でしょうか。

動画? 小説? 漫画? 舞台?

悪ノ大罪シリーズは物語性が非常に強く、というか物語なので2010年から書籍化しています。確かVOCALOID楽曲で初めて書籍化されたのが「悪ノ娘」です。また、何度かミュージカル化、舞台化もされています。10〜11月ごろにまた公演があったはず。

楽曲を視聴する場合は、ニコニコ動画の発表順に聴くのがおすすめ。作中時系列順より発表順の方がいいです。Youtubeにもあります。

メジャーCDや同人CDにしか収録されていない曲もあります。メジャーCDは「悪ノ王国 〜Evils Kingdom〜」と「七つの罪と罰」です。同人CDはたくさん。iTunes StoreではメジャーCDが「mothy_悪ノP」、いくつかの同人CDが「mothy」名義で配信されています。

最近はCDのクロスフェードでも新情報が明かされます。

情報量という観点では小説版を揃えるのが一番ですね。こちらも刊行順に読むのがベスト。後半は状況がどんどん複雑になるため、文字で整理された小説版の方が飲み込みやすいと思います。
殆どがPHP研究所で出版されたので、在庫があればここから買えます。

Amazonにも在庫が少ない……一部の自治体では図書館に置いてある場合もあります。

こちらも早期購入特典や電子書籍の特典など探しにくいものがちらほら、メール配信されたショートストーリーなんてものもあります。同人小説もあったかも。

漫画は「悪ノ娘」が第4幕まで出ています。猫山宮緒さんの「悪ノ召使」は設定が全く違うものです。通常版は1巻、新装版が2巻まで出ています。どちらも緑の女(ミカエラ/ミク)が出るところで止まっている……。
「悪ノ喜劇化プロジェクト」と銘打ってコメディに仕立てた「あくむす」「悪ノ召使 〜おぺらぶっふぁ!〜」がそれぞれ全2巻出ているほか、単巻の「ヴェノマニア公の狂気」、悪ノ大罪シリーズ全体を含んだ4コマ漫画「悪ノ四重奏」もあります。

舞台化は「悪ノ娘」が殆どですね。既に物語を把握している方向けでしょうか?

まとめると「まずは楽曲を聴いてみよう! 興味を持ってくれたら小説や漫画もあるよ! 舞台は劇団の情報を見てね」です。

公式関係リンク集

Wikipediaに載っている外部リンクは殆ど別のサイトになっているか見つかりません。
ニコニコ動画

Youtube

ブログ

Twitter

メロンブックス

とらのあな

作中の暦はエヴィリオス暦と呼ばれています。英語ではEvillious Chronicles。

楽曲と小説の対応メモ

小説の刊行順に合わせて紹介しています。同時代のサブストーリー的な曲も載せたので、該当巻を読み終わったら聴いてみるといいかも。

【傲慢】悪ノ娘

まず「悪ノ娘」「悪ノ召使」はダントツに有名なので聴いたことがある人も多いと思います。「悪ノ娘 黄のクロアテュール」はこの2曲がメイン。四六判の単行本とVG文庫版がありますが、一部がかなり変わっています。電子書籍版には特典小説つき。

リリアンヌ王女とアレンの関係は言うまでもなく最高なので、ここでは王女と「海の向こうの青い人」マーロン国王カイルの関係が……いいよ……という話をさせてください。カイルが「緑の女」ミカエラに恋して婚約破棄、怒った王女のとった行動が革命に繋がるわけですが……カイルも王女のことを何とも思っていなかった訳ではないんですよ……妹のようと話す場面もありますが、たびたび宝飾品を贈ってたりしますし……恋愛感情ではないと断言します(実際王女の方も恋に恋しているといった描写に読めます)が、好きだとも明言してくれます。激しい性愛とは違う穏やかな情を向けあいながらの結婚生活も……あり得てほしい……。
「トワイライトプランク」「英雄の鎧は常に紅く」「彼の王は泥より生まれた」「あの橋に誓って」もこの時代の曲ですね。

「リグレットメッセージ」「白ノ娘」が直接の続編と別視点です。どちらから聴くかはお任せ……どちらからがいいのか決められませんでした。「リグレットメッセージ」はニコニコ動画とYoutubeでMVが大幅に変わったのでどちらも紹介します。「悪ノ娘 緑のウィーゲンリート」はこの2曲がメイン。四六判の単行本とVG文庫版がありますが、一部が少々変わっているほか、文庫版には特典漫画がついています。電子書籍版にはさらに特典小説つき。

「Reach For The Stars 〜待ち続けた手紙〜」も関連する曲ですね。途中にあるカイルのコーラスがやけに優しい声に聞こえます。なぜ国王が画家に? それは後述するノベルをお楽しみに!

ここでワールドガイド「悪ノ間奏曲」が発売されました。通常の小説よりカラー口絵が多くて嬉しい。電子書籍版はありません。

「悪ノ娘 赤のプラエルディウム」「悪ノ娘 青のプレファッチオ」は前巻の5年後を描いているためメインとなる曲は特にありませんが、「青のプレファッチオ」にはテーマソング「針音ノ時計塔」が作られました。どちらも電子書籍版はありません。
こちらではカイルと「赤き鎧の女剣士」ジェルメイヌの関係が隠れた見どころかなと思います。カイル、というより悪ノのKAITOキャラクターがだいたい好きです。色々抱えて悩んでうじうじしているのが良い(ので意志が強いガレリアンは例外的なイメージ)ですね。単純にKAITOの声が好きなのもあります。
「青のプレファッチオ」では召使ネイ=フタピエにも触れておきたいです。ネイの名前だけでも覚えておいてください……。

ノベル完結記念にテーマソングCD「悪ノ四楽奏 〜悪ノ娘ノベル楽曲集〜」のプレゼントキャンペーンが行われたようです。「黄のクロアテュール」「緑のウィーゲンリート」「赤のプラエルディウム」にもテーマソングが作られていますが、CDの入手難易度が高すぎて私も聴いたことがないので紹介できません……一応「緑のウィーゲンリート」のテーマソングはいずれかの同人CDに収録されていたかと思います。

ここでファンブック「悪ノ叙事詩」が発売されました。こちらもカラー口絵がたくさん。電子書籍版はありません。

「悪ノ娘」シリーズは悪ノ大罪シリーズの【傲慢】にあたります。「七つの罪と罰」には他の大罪も出てくるので顔合わせとしてどうぞ。コラボにも全曲来てほしいなあ……ボスラッシュとか呼ばれていて笑う。まあ正しいですね。

【色欲】ヴェノマニア公の狂気

「ヴェノマニア公の狂気」「グラスレッドの肖像」をメインとしています。漫画化もされていますが、小説ともども電子書籍版はありません。

「色情公爵」ヴェノマニア公と緑髪の幼馴染グミナ=グラスレッドの関係を主軸に据えていますが、個人的には冒頭で記憶を失ったヴェノマニア公が偶然出会った女性と交流するパートも好きです。最初はハーレムに招くのも愛情を抱いた女性に限っていただけに、どんどん欲望に身を任せて暴走していく様子が嘆かわしい。
ヴェノマニア公が悪魔と契約するきっかけになった魔道師アイアールとの奇妙なバディも微笑ましい関係です。彼女がヴェノマニア公を悪魔と契約させたのは、仲間を求めてのことでした。悪魔の宿る刀にヴェノマニア公に由来する名をつけるなど、何かしら感情が見え隠れするのがいいですね。

「プラトーの花」もこの時代の曲ですね。ただしこの曲は「眠らせ姫からの贈り物」の後に聴いた方が分かりやすいかもしれません。

「どこかで聞いた唄」もこの時代の曲……と思われます。あるいは少し前。「満月の実験室」と合わせてどうぞ。

【悪食】悪食娘コンチータ

「悪食娘コンチータ」「Drug Of Gold」をメインとしています。DOG本当に好きな曲なのでめちゃくちゃおすすめしたいんですが「七つの罪と罰」にしか収録されていません……。電子書籍版はありません。初版には特典冊子つき。

うだつの上がらないコックことカルロス=マーロンとバニカの関係が……いいんですよ……!! 楽曲では辞職しようとして食われただけですが、小説では初め婚約者として出会ってるんです。食を通じて心を通わせていったものの縁談は破談し、その後コックと悪食娘として再会します。DOGはカルロス視点の曲です。カップリングもの二次創作でコンチータパロディが流行らないのを不思議に思うくらいですが、よく考えたら推しの片方に悪食の限りを尽くさせるのはなかなか……アレですね……。
私は推しカプに相手を食べてほしいと思っていますが、それもこの曲がきっかけかもしれません。

「臆病な黒鳥の歌」はここで紹介するのがよさそうです? 聴かなくても物語は把握できますが、単純に良い曲なのでよかったら。物語というよりは抽象的な、歌らしい歌といえます。オタクのイメソンにもおすすめ(私はワールドエンドヒーローズの御鷹寿史の歌とも思っています)です。

ここでガイドブック「悪ノ円舞曲」が発売されました。ワールドガイドやファンブックは整理された年表や設定集がついているので混乱した時に助かります。

【原罪】原罪物語

【怠惰】以降は原罪をある程度知っているていで書かれているのでここで聴いておくとよいでしょう。シリーズ全体の謎はここであらかた提示されます。
まず「原罪物語 完全版」のクロスフェード冒頭を読むのがいいでしょうか。動画なのに読む? 文字列が出ます。

「Ma計画」はショート版が公開されています。

この科学者アダムも良いKAITOキャラクターなんですよね……彼のパートを聴いてほしい……。
次に「魔女ザルムホーファーの逃亡」。

「逃げてばかりの人生でした」から始まるサビが特に好きです。
そして「moonlit bear」「置き去り月夜抄」。

「Maサバイバル」と最後に「クロノ・ストーリー」。
妹のような存在に想い人を殺される男性……リリアンヌ王女とミカエラとカイルはここの再演(発表順は悪ノ娘が先です)……?

「マダム・メリーゴーランド」もこの時代……と思われますが直接の関連はありません。聴かなくても物語は把握できますが、単純に良い曲なのでよかったら。

【怠惰】眠らせ姫からの贈り物

「眠らせ姫からの贈り物」をメインとした巻と、「五番目のピエロ」をメインとした巻があります。連動キャンペーンでショートストーリーがメール配信されました。どちらも電子書籍版はありません。

「魔道師二人旅 〜長壁と番人〜」もこの時代の曲ですね。「聴かなくても物語は把握できますが」枠。年代が分かったのも比較的最近だったはず……難しい曲です。

【嫉妬】円尾坂の仕立屋

「円尾坂の仕立屋」「野ざらしの首、鬼ヶ島にて」をメインとしています。「野ざらしの首〜」は「七つの罪と罰」のみに収録。楽曲と小説の乖離が一番大きい巻です。電子書籍版はありません。

【強欲】悪徳のジャッジメント

「悪徳のジャッジメント」「箱庭の少女」をメインとしています。「箱庭の少女」はかなり初期に投稿されていますが時代は後の方。電子書籍版はありません。

【憤怒】ネメシスの銃口

「ネメシスの銃口」「最後のリボルバー」をメインとしています。【強欲】と【憤怒】はほぼ同時代です。電子書籍版はありません。

ネメシスと恋人(シャクソンという名前が小説で出ます)の話も最高なのは周知されているので話すことがありませんね……小説のラスト! 本当に読んでください! もう最後だけでいいので(よくありませんが)……。
「Re_birthday」「ハートビート・クロックタワー」「茶番カプリシオ」もこの時代の曲だと思います。

「チミドロスイッチ」を紹介するならここかな……例によって「聴かなくても物語は把握できますが」枠。

同人CD「EVILS COURT」のクロスフェード冒頭に何か文章が流れていますが読みにくい……人形館長のサムネイルですからここで紹介しておきます。

新情報というわけではありませんが、ネメシスに関わる楽曲が詰まった同人CD「ネメシスの銃口」のクロスフェードもどうぞ。

「master of the ○○」がcourt、hellish yardと出てきました。他にheavenly yard、grave yardがあり、合わせて「四つの終末」と呼ばれています。聴かなくても物語は把握できます、というかあまり聴く手段がありません。

ここまでで前述した漫画「悪の四重奏」の登場人物が全て出てきたはずです。4コマで癒されていきましょう。私は学園カプリシオがお気に入りです。しかし電子書籍版はありません。小説版の入手も難しそうだな……。

この辺りでぜんまい仕掛けの子守唄シリーズが何か気になる方も多いかな? 子守唄の番号は年表と無関係です。同人CD「ぜんまい仕掛けの子守唄」に全曲収録されています。

「ぜんまい仕掛けの子守唄 -Key Of Word-」のMVで曲同士の関係が仄めかされていますが、小説の最終巻「master of the heavenly yard」を読んでから観る方が分かりやすいでしょう。

【】master of the heavenly yard

集大成。同名の曲がテーマソングです。15分超えの楽曲。電子書籍版はありません。「七つの罪と罰」特装版の特典小説が前身となっていて、こちらは電子書籍版があります! やった!

ここで「10分の恋」を紹介したいと思います。処女作ですね。

「EVILS EXTRA」のクロスフェード冒頭はこの辺りで読むと分かりやすいでしょうか?

【】悪ノ物語、アンロック・シティ

PHPジュニアノベルとして刊行されました。直接の続編ではありませんが、同じ人名や用語、地名「鶴黄市」が出てきます。悪ノ大罪シリーズは基本中世なのに現代世界と繋がるの? 繋がるんですねえ!!この地名は「master of the heavenly yard」で初めて悪ノ大罪シリーズと結びつきます。2巻まで出ていて、電子書籍版もあります。
ぽにきゃんBOOKSの「アンロック・シティ」という小説もあり、こちらも告知動画で「鶴黄市」という地名が出ています。関係ありますねこれ……当時はスルーしてしまったので詳しく紹介できません……。

関係あるかないかよく分からない曲

匂わされているけれどどこか分からないものです。
・言葉遊び
2作目ですね……正直一番怖い曲ではないかと思います。この曲は「悪ノ娘」より先に投稿されています。

・砂漠のBLUEBIRD
MV中に「ルシフェニア国営工場」の文字が英語で出るんですよね……三本の羽のマークも三英雄のものと似ています。しかし姉弟ではなく兄妹という点が引っかかります。

・赤い靴のパレード
同人CD「EVILS COURT」に収録されていますが、MVではかわいい影絵が行進しているだけで、特に関連用語は見当たりません。辛うじて小説「悪食娘コンチータ」に「赤い靴の軍団」という言葉が出てきます。

・拷問塔は眠らない
そもそもこの曲は単独で別シリーズとして展開していますが、「青のプレファッチオ」に拷問を好む貴族とその塔の話が出てきます。同人CD「EVILS EXTRA」にも収録されました。小説も出ていますが、持っていないので紹介できず申し訳ない。

・モウモク少女と天使様
同人CD「E.A.T PROLOGUE」に収録されていますが、MV中に示されている通りパラレルワールドのようですね。悪ノ大罪シリーズの重要キーワード「her」も出てきています。
ツイッターによると少女の名前は「バーム・クーレン」だそうです。

・虚構のマスカレイド
こちらはゲーム「エンゲージプリンセス」の楽曲という面もあるため紹介するか迷いましたが、後述の「鋼鉄令嬢リリアルネ」と関連があるため載せます。

・鋼鉄令嬢リリアルネ
同人コンピレーションアルバム「kagamination2」収録作品。こちらもE.A.Tシリーズだそうですね……名前やドレスが王女を彷彿とさせます。

コラボが楽しみ!

情報の大洪水を生んでしまった……限界オタクの限界文章は読まなくていいので、ぜひ楽曲を聴いてみてくださいね!! コラボに挙がっている曲は、
「悪ノ娘」

「悪ノ召使」

「悪食娘コンチータ」

「眠らせ姫からの贈り物」

「円尾坂の仕立屋」

「悪徳のジャッジメント」

です!!

全然関係ない小ネタですが、コラボに使われているロゴは小説タイトルのロゴと少し違っていますね。新作。

サムネイルの双子はねんどろいどぷちです。

MVとも小説や漫画とも違うドレスがかわいい。
トランプはアニメイトで買った有償特典です。2種類あるうち新しい方。