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ドラッグの教科書【2020年12月号第1特集】

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2020年12月の記事一覧

大量の発汗で陽性反応は蹴散らせない!? サウナでシャブは抜けるのか……巷の都市伝説を徹底調査

――まことしやかにささやかれ続けてきた「シャブはサウナで抜ける」という都市伝説。まさか昨今巻き起こっているサウナブームは、そんな側面を持ち合わせているというのだろうか……? 確かに芸能人やスポーツ選手など、疑惑のある人物には“サウナ好き”という印象もちらほら。本誌シャブ抜きサウナ調査班が、その謎に針を刺す!

サウナの醍醐味である「発汗」。覚醒剤常用者がかく汗からは、なんともいえない独特のかおりが

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まるで「魔法の薬」のように描かれる! 狂乱、洗脳、セックス中毒に……マンガのトンデモ(?)ドラッグ描写

――これまで数々のマンガ作品で、麻薬が登場してきた。しかし、時に麻薬はマンガの中で万能薬のようなイメージで描かれることもあり、かなり飛躍した使い方や描写がされることもある。そこで、通常ではあり得ない「トンデモ麻薬描写」が描かれている作品を紹介していきたい。

『エンドレス・ドラッグ・ウォーズ リスク』笠原倫/ビーグリー/電子書籍版1巻より。「シャブは無害だ」など、数々の迷言を残してきた鬼山丈。

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参加できるのは選ばれた者だけ? ドラッグで宗教的体験は得られるか――サイケデリックスの神秘性を問う

――“特殊なお茶”を販売した男性が、麻薬及び向精神薬取締法違反の罪に問われている裁判が、一部で注目を集めている。お茶に幻覚物質が含まれていたというが、植物性の幻覚剤は、しばしば宗教儀礼にも使われてきた歴史がある。果たしてそれは、本物の神秘体験をもたらすのだろうか。

青井硝子氏による著作。表紙イラストはこちらの記事に登場しているキメねこ氏によるもの。

 現在、京都地裁で行われているある公判が、ひ

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性に奔放なのにアフターピルが買えない日本……海外ピル市販の実態

――世界では、ドラッグストアだけでなく商店などでもピルが買える国もある。「ピル後進国」である日本がまず、見習うべき国はどこだろうか?

アジアでの販売の様子。(写真/山本氏撮影)

 日本は「ピル後進国」と言われるが、統計的にピル使用率は3%ほどとされている。低用量ピルの普及率に関しては4%ほどだ。アフターピルの認可も2011年と先進国でもっとも遅く、ほとんど普及していない。一方、「フランス、ドイ

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医師会は明確な理由なく「時期尚早」で煙に巻き……政府「緊急避妊薬」薬局販売検討も中絶利権に群がる医師界の反対

――日本で経口避妊薬(ピル)をめぐる議論が進んでこなかった背景には、女性差別や、薬や人工妊娠中絶をめぐる産業が抱える利権構造がある。ところが、菅義偉内閣になってすぐの10月頭、薬局での「緊急避妊薬」(アフターピル)販売を検討する新方針が発表され、にわかに議論が加速しそうな状況となってきている。

緊急避妊薬の市販化においては、性教育も重要な課題になっている。(ピルコンYouTubeチャンネルより)

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