まるで「魔法の薬」のように描かれる! 狂乱、洗脳、セックス中毒に……マンガのトンデモ(?)ドラッグ描写

――これまで数々のマンガ作品で、麻薬が登場してきた。しかし、時に麻薬はマンガの中で万能薬のようなイメージで描かれることもあり、かなり飛躍した使い方や描写がされることもある。そこで、通常ではあり得ない「トンデモ麻薬描写」が描かれている作品を紹介していきたい。

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『エンドレス・ドラッグ・ウォーズ リスク』笠原倫/ビーグリー/電子書籍版1巻より。「シャブは無害だ」など、数々の迷言を残してきた鬼山丈。

 社会ではご法度である麻薬も、フィクション作品ではストーリーを盛り上げるツールのひとつとして自由に使用されている。古くは原作版の『サザエさん』で覚醒剤がギャグのネタになっているし、刑事モノや極道モノ、さらに不良マンガにおいては必要不可欠な存在ともいえる。

 しかし、中には麻薬を使用することによって超人的なパワーを手に入れたり、笑いながら無差別殺人を行ったり、性的感度を1000倍に引き上げるといったような、本来の効果から飛躍しすぎた描写も数多く見受けられる。

 そこで今回は、令和以前のマンガ作品における、文字通りの「トンデモ麻薬描写」を紹介しつつ、現実に存在する覚醒剤や大麻などに、マンガで描かれるような効果はあるのかを、有識者の方々に聞いていきたい。

フラッシュバックにはサックスで打ち勝て!

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