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公務員試験レポ

あらまし

博士課程支援から漏れ落ち、私はいまだかつてない経済的逆境を迎えていました。詳細は前回の記事参照です。

しかし、それは同時に、大学の外に現れた新たな可能性に気づくきっかけともなりました。
不採択の絶望から気を紛らわそうと地元の職員採用ページを見ていると、まさかの心理系専門職の募集が出ていました。それも数十年に一度しか募集がないと噂され、学部生のころから密かに志望していた職種です。

いろいろと忙しくてあまり情報をチェックできておらず、気づいた時にはすでに応募締め切りが週末に迫っていました。都合の良すぎるタイミングに応募しない手はないと、大急ぎで私も名乗りを上げました。
試験は筆記と面接の2段階で、筆記試験を突破した者だけが次に進めます。応募者が少ない場合は全員に対して面接試験を行うらしいです。

本番

ろくに準備もできていないまま倍率25倍の試験に挑むこととなりました。
過去問なんて存在しないので、どんな問題が出るのかまったくわかりません。「記述式」であることのみ知らされています。一冊だけ買った公務員試験対策本と心理学検定の一問一答本を頼りに付け焼刃を磨きました。

結果からいうと、問題自体はそれほど難しくありませんでした。問題冊子は、単語(記述と選択両方あり)で空欄を埋める問題と、提示された英文の内容をもとに400字以内で論述する問題で構成されていました。論述問題は2つで、両方とも私の専門分野にドンピシャな内容でした。これに関しては以外にも自信の持てる回答ができました。心配なのは穴埋め問題です。テーマは心理学諸領域の基本的なものばかりでしたが、勉強不足もあり、残念なことに数問書き漏らしてしまいました。

正直言って院試や心理学検定よりも難易度は低かったのですが、それはつまり筆記試験は完璧に回答できるのが前提だということでしょう。足切りの意味が強いのだと思います。
この推測が正しければ、数問の誤答をやらかした私の望みはかなり薄いでしょう。何かと詰めの甘い自分との相性はあまりよくなさそうです。

余談ですが、普段パソコンばかり触っているせいで手の筋肉が鉛筆一つ支えられないほど衰弱していたことに驚きました。

受験を終えて

今回の受験は、大学院生としてのレールに沿ったキャリア設計ばかりに悩んでいた自分にとってこの上なく良い刺激になりました。何より、今後の研究人生を通して競合することになるであろう人たちの存在を肌で感じられたのがよかったです。

自己評価は低いですが、合格を完全に諦めたわけではありません。どうせならば面接まで進んでどっさりと情報を持ち帰りたいものです。

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