現代長歌「未来2月号」読み下し文


名付けよ、我を

【「、」読点で息遣いを示しています。】

「ひとすじの、血が垂れるような」の、直喩には、もっと大きな暗喩がある、
「親にも子にも、罪はない。神の栄光が、表れるためだ。さぁ立って、行きなさい」
蟠る、指導者たちの、西洋将棋。ルークを超えて、次の手は、
「トリックスターの、出方により、悲劇にも、喜劇にも、転びゆく」
ーースサノオ・カインーー、死火山の、ような腸を、ぶちまけた詩人、
反歌
市ヶ谷に酔わされたように「三島がさぁ」と刈り上げた首筋の汗拭く
第三の神話に桟敷はいらぬ二月夭折するは我という一人
親殺し預言を果たす霧深く「煙草はもうやめたんだ」ーー海。
ーー凪になったらしいよ。帆を掲げ未開拓地へ名付けよ、我を!

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