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カネロニと茄子とズッキーニ入りのラグー・アッラ・ボロネーゼ

前書き

 え〜、なんかいつも暴走列車っていうか、妖しゅうこそ物狂おしけれ、な感じで突っ走しって書いてると、って、キーボード叩いてますが。ふっと我に返ると紆余紆余曲がりすぎやろ〜、って文章、読みにくいのでは、とちょっと反省。
 で、クールにしてみました、な今日の感じ。もし、万一、いつもの全力疾走どこ行くかわからないのがお好きだとおっしゃる貴徳な方がいらっしゃいましたら予め謹んでお詫び申し上げ奉っちゃいますでするぅ〜〜〜。

序章

 今日は空が重い。頭がどんよりとカオスだ。霧の中を漂う船のよう。こんな日でも腹はすく。笑いたくなるような現実。

 シリアルにドライフルーツとナッツ。それにヨーグルト。澱んだ朝は申し訳のような朝食がふさわしい。噛むごとに味が混じり合い、鮮やかな酸味と甘みとコクのハーモニー。玄米のシリアルを噛み締めながら、少しづつ覚醒へと誘う。

 今週はあのお方が来る。平日に準備は無理か。なら、二日分作ってしまおう。手抜きだが、よくある大人の事情だ。

 冷蔵庫を開けると、忘れかけのリコッタ。ならラビオリか。だが、時間が経つと不味くなる。久々にカネロニにしよう。あれなら味が馴染んで焼き直しも美味しい。

 あともう一品。ソースだけ多めに作っておけばなんとかなるか。パスタは空き時間でも作れる。日持ちさせるなら肉だ。寝かせるほど味わいが深くなるラグーが相応しい。

パスタの章

 2日分のカネロニと1日分のパスタ。少しもっちりとした食感が欲しいから00粉を混ぜた。湿度が高いと粉も重い。捏ねる体も重い。
べたべたと纏わり付く生地を宥めながらまとめていく。

 00粉が入ると生地も優しくなる。マイナス5歳肌、ってどっかの化粧品のコマーシャルみたいだ。18歳の乙女のお尻の硬さを目指せ、ってイタリア人のお言葉。なぜ知っているのか聞いてみるべきだった。そもそもなぜ18歳なのかも。
ソースが強いから、タリアテッレの幅に切る。もっと幅広のパッパルデッレの方が相性は良いが、少し食べにくくなるから難しいところだ。

ラグーの章

 肉がベースではない。野菜の旨味をしっかり出した上に肉の味を載せる感じが好きだ。しっかり水分を飛ばして味を凝縮してから調和させていく。

 茄子とズッキーニを焼いて入れる。重くなりがちなボロネーゼに触感と味のアクセント。味に深みも加えてくれる。

 煮込むから肉は柔らかく仕上げる必要はない。焼いて旨味をしっかり閉じ込めながら香ばしさを纏わせる。鷹の爪の辛さは最後にはほとんど感じなくなるが、味を引き締めている。名脇役とはこのことか。

 野趣溢れる感じにするならブレンダーは必要ない。野菜の食感が残るのも魅力的だ。今日は少し上品さを目指して。全く似合わないが。
全体をどうまとめるか。まだまだ難しい。

 肉に使う定番は赤ワインだ。が、好みの味に仕上がらないので白を使う。いつか赤ワインも使いこなせるようになりたい。仕上がりにワインの酸味のイメージはないので、しっかり煮詰めて酸味も飛ばす。

カネロニの章

リピエノ

 リピエノは定番のリコッタと法蓮草をベースに、胡桃と枝豆。それにレモンピールで香りのアクセント。少しご馳走感を出す。

茹でた枝豆の水気が邪魔をするので、蒸し焼きに。少し焦がして香ばしさも纏わせる。

ベシャメル

リピエノがリッチだから、ベシャメルはシンプルに。マッシュルーム、グラナパダーノ、バターだけ。

カネロニ

カネロニは大きな葦、という意味らしい。イタリア人、デザインや名前の付け方の巧さに舌を巻く。ローマ帝国、キリスト教の聖地、ルネサンスと三度も世界の文化の中心になっただけのことはあるか。
イタリアの血など欠片ほども入ってない純ジャパなので、巻き寿司の要領で巻いていく。

仕上げの章

ラグー・アッラ・ボロネーゼ

塩茹でしたパスタを湯切りして、茹で汁少々と一緒に温めておいたソースに入れる。馴染ませるようによくあえて、スライスしたグラナパダーノとパセリを散らす。

カネロニ

 最初にとろ火で底から加熱しておくと焼き上がりが早い。220度で軽く焦げ目がつくくらいまで焼く。冷めたらラップして冷蔵庫で保管して、もう一度焼き直ししても味が馴染んで美味しい。シェフから学んだ技。

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後書き

 なんか常連の方からは”大丈夫?””病気?”とか声がかかりそうな、って誰も心配してなかったりしてwww。
 でへへへへへ。クールに決めてみました、って読んでる方が寒くなったり。。。ありの〜ままで〜、って触れるもの全部凍らせてしまう、ってこれも特技?。そういえば、初めて聞いた時、蟻のままで〜、って聞こえて、てっきりくっきり虫さんのお話かと思ってしまったのはわたしです。で、面白くもなんともなくなってしまったような。
 なんとなく角を矯めて牛を殺すというか、って牛肉使うとりますが。羹に懲りて膾を吹く、出る杭を打ちすぎて何もなくなってしまったとも(笑)。
 三つ子の魂百まで、雀百まで踊りを忘れず、って性格は治らん、ってか変態は変態しても変態でたいへん、なので、たぶん、いえ、きっと、次からはもとに戻ると思います。
ま、たまには、ということで。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございます。
明日の日も素敵でありますように。
一日も早く平和が訪れることを祈りつつ。

未央柳 (びょうやなぎ)の花。妖精のスカートのよう。


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