麻雀あれこれ 逆ゾーン現象

待望のMリーグが開幕した。
われらがサクラナイツは3.2.1.2の着順で現在暫定3位である。
8チーム中3チームしかプラスでは無いのだから、これは好発進と言える。
各自が持てる力を発揮しこの順位にいる。
唯一の3着が岡田紗佳であったけど、これはむしろ惜敗というべきで今後の彼女の活躍が期待できる。
新加入の渋川難波はプレッシャーがキツい中見事に2着を勝ち取った。
渋川はこれからの試合で本来の自分の麻雀ができうると思う。無問題である。
堀、内川の両名はサクラのダブルエースとしての存在感を示してくれた。
サクラナイツ連覇に向けて、私は不安なしと断言する。

ところで・・・表題の「逆ゾーン」なる言葉だが、これは私が勝手に言ってるだけでこんな言葉はない。
麻雀には「半ツキ」という言葉がある。
配牌良し、手も高く・・・だから勝負に行くんだが、イーシャンテンでもたつく。
なかなかテンパイしない。テンパイしたと思ったら当たり牌を掴む。これを「半ツキ」と言うのだ。
おかぴの初戦がこれに似た状態であった。「一向聴地獄」であった。
これを僅差の3位まで押し上げたのだから今年のおかぴは期待できる。
ひとつ間違えばこれから上げる例のようになったかもしれないからだ。

第一週目が終わったのだけど、風林火山の二階堂瑠美選手が2回答版した。
二回目の時の瑠美選手がまさにこの「逆ゾーン」であった。
不用意な放銃があったことは否めない。
そこから坂を転がり落ちるように「放銃マシーン」となってしまった。
「半ツキ」ですらない。愚形の一向聴維持からの放銃が多く、なんと半荘で6回もの放銃を喫した。
「ゾーン」とはスポーツで使われる言葉で、何をやっても上手くいく状態のことである。
俗に「ゾーンに入った」という表現をする。
その逆なんだから「惨状」が目についた。
考えられない放銃も多く、解説の内川も実況の日吉も最後は言葉を失っていった。
擁護すら出来ない状態だったんである。
内川の言った言葉が身に沁みる。「自分が打ったのですから・・・・」
伝説の「西単騎」を放銃した内川ならではの重みがある。
対局を終わった後に、はなはだ残酷ではあったが二階堂瑠美のインタビューがあった。
彼女の目はうつろで言葉も少なかった・・・あんな瑠美は初めてみた。
そうとう堪えたんだろう。
これからの彼女の巻き返しに期待します。

ところで「逆ゾーン」は大半の雀士が経験してると思う。
誰だってはじめは初心者である。
一回や二回は経験あるはずである。二階堂瑠美の奮起に期待したいものだ。
彼女はタイトルをいくつも持っている。こんな力ではないはずなのだから・・・。

4日目の第二試合でこういう状態になりかけた雀士がいた。
「ロボ」こと小林剛である。
卓上は堀慎吾と多井のせめぎあいが続き、ちょい格落ちの東城はまるで空気だった。
コバゴーは残り400点まで追い詰められた。
並の雀士ならここから「逆ゾーン」に落ち込んでも不思議ではない。
事実、われわれは小林の4連続放銃という信じられない光景を目にしてたのだから・・・。
でも・・・小林はそれで終わらなかった。
小林は追撃を開始し一時は2位にまで順位を上げた。
最終は3位であったが、さすがの「麻雀サイボーグ」である。
これは普通では出来ない。
4日目の第二試合・・・私は異次元の麻雀を見ていた気がする。
なにを見せられたんだろう・・・・。

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