御便り返し②

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ありません。そもそもLサイズが一番売れないので特注以外で作るつもりはないです。日本は大きいバチ人気ないですね。大きい撥は発音がでないなんてことはないのに残念です。


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面白い指摘ですね。私は楽器屋に殆どいかないので他社の状況がよく分かっていませんが、起こしにはデメリットもあります。やりすぎると耐久性が低下したり、音が不鮮明になったりと様々です。ウチには数人スタッフがいますが、一番教えるのが苦労したのがこの起こしです。やりすぎてもダメ、やらなさ過ぎてもダメ、しかも目で見てわかるものではないので、これに限ってはトライアンドエラーしつつ僕が見てあげることで彼らの精度を高める他ありませんでした。もし起こしがされていてそれがマイナスに感じるマレットがあるのなら、それは手段と目的を間違えているのかもしれませんね。起こしは皺も取れますし見た目は綺麗になりますが、音を良くするということに関しては相当に高い感覚と技術が必要かと思います。


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まず、ウチで製作しているマレットはコーティングの塗装を施していますので、アルコールを吹き付けると塗料が取れてしまいます。なので使用はお控えください。そして割れにはそこまで影響はないと思います。ただ推奨はしません。もし演奏・練習前に除菌したいのなら手を除菌し、乾いた後にマレットを触っては如何でしょうか。



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まずマウントについてですが、これは旧来の巻き方ですとフープが打面より高くなることがありますので、リムショットのリスクがあります。なので逆方向からマウントして、フープに穴をあけてボルトがつけられるようになっています。

次にベース(台座)についてです。オリジナルのシュネラーは鉄を使っていたと思います。またドイツのヴンダーリヒというメーカーではシュネラーとのダブルネームで真鍮製のベースの楽器も作っていたと思います。ホッホライナーはアルミのベースに改良したということが通説ですが、これは深いU字型の釜のシュネラーパウケに限る話だと思います。小型のオリジナルシュネラーでアルミベースのように見られるものがちらちらあります。シュネラーオリジナルの深いU字釜の楽器がロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団にあるのですが、見たところベースは鉄のようです。深い釜に鉄製ベースだとさすがに重かったのだと思います。アルミベースの楽器を触ったことがありますが、重量のバランスはちょうどいい感じでした。

ただ個人的には鉄製ベースの方が良いのではないかと考えています。というのもマーラーが好んだシュネラーパウケというのは、正しく今コンセルトヘボウにある楽器だからです。コンセルトヘボウの中の人からその楽器はニューヨークフィルのためにマーラーがオーダーしたものと聞いています。マーラーに是非ご意見聞きたいところですね。


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コロナが明けたらやりたいですね。やってほしいテーマなどございましたら、ぜひ教えてください。

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