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【イベントレポート】保護者とともに進めるデジタル・シティズンシップ教育〜福岡市立能古島小学校の事例~

2月10日(金)、株式会社サイバーフェリックスはウェビナーを開催。福岡市能古島小学校にて導入されているDQ Worldに関する事例紹介を行った。

今回のウェビナーでは、前半にサイバーフェリックスの佐藤氏が、DQ(デジタルインテリジェンス)とデジタル・シティズンシップの育成に特化したオンライン学習プラットフォーム DQ Worldについて紹介を行い、後半に能古島小中学校の清水氏、蔵王氏が教育現場にてDQ Worldを用いた学習事例と効果、感じた課題について紹介した。

「児童生徒の自律性を育てる教育を」

イベント冒頭では、佐藤氏が、従来学校で行われてきた情報モラル教育とデジタル・シティズンシップ教育の違いや時代と共に変化し子どもたちの考える力を養う自律的な教育の重要性について説明した。授業に関しても先生から児童生徒への一方向な指導ではなく、学習者同士、または学習者から教師への双方向型なディスカッションなどを中心とした学びの重要性を強調した。この一方向による他律的な学びと双方向型の自律的な学びの違いこそ情報モラルとデジタルシティズンシップの違いなのだ。

佐藤氏の発表の後半には、こうしたデジタル・シティズンシップの習得に特化したデジタル教材DQ Worldに特有のゲーミフィケーション的要素やスコアが算出されるダッシュボード機能などの紹介に加え、家庭学習で利用できるワークブックや個人レポート、スクールレポート、指導書、さらにDQ World導入校で実際に使用された指導案など補助教材の詳細について紹介を行った。

こうした教材を活用する事によって、子ども達のデジタル世界に関する知識や価値観の総合的な教育だけでなく、DQ Worldを通じた保護者、子ども、学校の三者間の新しいコミュニケーションの創出や教員の負荷軽減など様々な建設的な効果が見込まれるのである。

ワークシートで家庭と学校を繋ぐ

イベントの第2部では、ゲストの清水氏が、能古島小中学校にて行った取り組みとして、DQ Worldの家庭学習やディスカッションベースの授業、保護者との学習成果の共有などについて紹介した。

夏休み時のアンケート

夏休みに家庭でのタブレット端末の使用頻度に関する保護者アンケート調査を行ったところ、40%以上の児童が週に3回は使用している事が判明したという。それ以外にも際限なく家庭での悩みが連ねられていた状況を鑑み、保護者との連携によるデジタル・シティズンシップ教育を行うことになった。

授業で行ったディスカッションでは、各児童が「どの時間を大切にしたいか」「スクリーンタイムより大切な時間は何であるか」を考える事によって、家族との時間などの真に大切なものに自発的に気付く事ができる良いきっかけになったそうだ。

次に、蔵王氏は保護者との共有に関して、能古島小中学校独自のワークシートの紹介を行った。学校側が児童の想いを把握し、保護者に伝達する事によって学校外でも教育に関するサポートを行うという良い事例だ。

ゲーミフィケーションで楽しみながら自分ごとに

最後に、2年間にわたってDQ Worldによるデジタル・シティズンシップ教育を実施した成果と課題の共有が行われた。成果としては子ども達のスクリーンタイムや課題との向き合い方への意識改革が行われたこと。課題としてはグループワークが苦手な生徒へのアプローチが挙げられた。

イベントは、その後、登壇者と参加者が2グループに分かれて話し合いをするブレイクアウトルームセッションに移った。初めての試みだったせいか、少し緊張気味ではあったが、発表に基づいてさらに深掘りした質問をする良い機会となった。

最後に、サイバーフェリックスの佐藤氏から、新しいツールやキャンペーンについて案内があり、1時間を少々過ぎたところでウェビナ―は終了した。

もし、ウェビナ―全編を見たいという方は、3月中オンデマンド配信をしているため、以下ページを確認いただきたい。

また、2023年中DQ Worldを無料で学校で活用できるキャンペーンを実施中のため、こちらもお見逃しなく。詳細は以下ページから。


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