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バラ育種家 鈴木省三と、賢治のバラ

治療のお礼に贈られた「賢治のバラ」

1928(昭和3)年8月に肺結核を発症した宮沢賢治は、花巻共立病院佐藤隆房院長らの治療により、小康を得ました。

賢治は、佐藤隆房院長の新築祝いに、バラの苗を贈りました。
このバラが、賢治のバラとして、各地で栽培されていることは、前回ご紹介しました。

宮沢賢治が佐藤隆房院長に贈ったバラ「グルス・アン・テプリッツ」
https://note.com/cxq03315/n/ne08d1c76c7a5

「ミスターローズ」鈴木省三

このバラが、全国のバラ愛好家に知られるようになったきっかけには、バラ育種家で「レジェンド」「ミスターローズ」といわれた、鈴木省三の活躍がありました。

鈴木省三
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E7%9C%81%E4%B8%89

鈴木省三は、1913年東京生まれ。賢治より17才年下です。賢治と直接の面識はなかったものと思われます。
しかし、若いころ肺の病気で苦しみ、園芸で心を救われた経験があることで、鈴木省三は、賢治に親近感を抱いていたようです。

賢治の花壇をバラ園に変えた鈴木

さらに、賢治設計施工の花壇を花巻温泉株式会社が取り壊して作ったバラ園の設計を鈴木省三が1956(昭和31)年に担当し、賢治の足跡を身近に感じていました。

花巻バラ会の依頼

花巻バラ会では、佐藤隆房院長から、賢治が贈ったバラを、寄贈されましたが、品種が不明でした。
そこで、花巻ともゆかりがあり、バラの第一人者であった鈴木省三に、その品種同定を依頼し、このバラが、グルス・アン・テプリッツであることが判明しました。

鈴木とグルス・アン・テプリッツ

さらに、このグルス・アン・テプリッツは、鈴木省三の父が愛し、鈴木省三が初めて育てたバラだったそうで、鈴木省三と賢治の不思議な縁を感じさせます。

バラの物語(画像はスクリーンショット)
https://gardenstory.jp/stories/12146

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#宮沢賢治 #鈴木省三 #バラ #グルス・アン・テプリッツ

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