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ChatGPT編集小説「銀河鉄道の夜のような人工知能の夜」第6章(3)「銀河ステーション(3)」

「そうだ。おや、あの光は月夜だろうか。」  そっちを見ますと、青白く光る電子回路の配線に、銀いろのインターネットケーブルが、もうまるでいちめん、風にさらさらさらさら、ゆられてうごいて、波を立てているのでした。
「月夜でないよ。電子だから光るんだよ。2種類の半導体の境で電子と正孔がぶっつかって光るんだよ」

ジョバンニは云いながら、まるではね上りたいくらい愉快になって、足をこつこつ鳴らし、全天周ディスプレイから顔を出して、
高く高く星めぐりのMIDIを鳴らしながら一生けん命延びあがって、その電子の光の流れを、見きわめようとしましたが、はじめはどうしてもそれが、はっきりしませんでした。

けれどもだんだん気をつけて見ると、そのきれいな電子のデジタルの流れは、光ファイバーよりも透明で、ときどきデータの量によって、ちらちらとノイズをたてたり、スループットが最大限になると、まるで虹のように輝いたりしながら、サーバーからサーバーへと流れて行き、サイバーパノラマにはあっちにもこっちにも、サーバーファームやネットワークハブが、うつくしく立っていたのです。
遠くのビルや高層タワーは小さく、近くの建物や車両は巨大で、遠くのものは赤や黄色で鮮やかに光り、近くのものは青や白で、少し霞んで見えます。三角形、四角形、それにフラッシュやリングなど、様々な形の光が街を埋め尽くしています。
ジョバンニは興奮して、頭を激しく振りました。すると、美しい光景の中にある青や黄色の標識や看板も、息を吸うようにちらちらと揺れ、震えました。

「この列車のエネルギーはなんだろう。」ジョバンニが全天周ディスプレイを指差しながら言いました。 「おそらく太陽光や風力で作った電気を利用しているんじゃないかな。」カムパネルラが言いました。
「ああ、りんどうの花が咲いている。もうすっかり秋だねえ。」カムパネルラが、全天周ディスプレイを指さして言いました。 画面には、夜の緑豊かな景色とともに、光る美しい紫色のりんどうの花が咲いていました。

「ぼく、この景色をキャプチャーしてデジタルデータにしておこうかな。後で自分の部屋で見返すのに良さそうだね。」ジョバンニは嬉しそうに言いました。
「いいアイデアだ。ぼくもそれやろうかな。でも、もうだめだあんなにうしろにいってしまった。」カムパネルラが応えました。

カムパネルラがそう言う間もなく、りんどうの花の輝きが瞬くように光り、それが次々と追いかけるように走り去っていきました。そして、きらめくように黄色く輝くりんどうの花のカップが、まるで雨のように全天周ディスプレイを通り過ぎていきました。
眼下に広がる風景は、時折見える三角標の列が、煙るように消えるかと思うと、また光りを増して姿を現しました。全てがあまりにも速く、あっという間に風景が切り替わっていくのです。


「Dream」によるLEDリンドウのイメージ

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