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スマホを持たずに旅に出よう ~JR奈良線・玉水駅の巻~!

スマホがあると、インスタやTwitterを開いてしまう。そうして小さな罪悪感がたまる。

口コミを見てお店に入ると、口コミの答え合わせをしている感じがする。

もっとスマホにとらわれない生活をしたい――。


そんなことを思っていると、ある企画に出会った。

わたしの好きなラジオ「ありっちゃありスパーク」。スマホを置いて、知らない駅に行くスマホなし旅だ。

知らない街でちょっと変わったカフェを見つけたり、選書が好きな本屋さんに興奮したり。スマホを持たずに歩く、それが新鮮で楽しそうだった。


うらやましいので私もやってみる。

スマホなし旅のルール

スマホを家に置き、現地で5000円を使ってくるという縛り旅

ありすぱの概要欄より

場所を決める

地図アプリで適当に駅を選ぶ。JR奈良線に乗ったことないので、沿線で探す。
JR奈良線の玉水駅にした、理由はない。片道1時間ぐらいでちょうどいい。


記録方法

ラジオでは写真を撮るために、”写ルンです”を使用していた。でも高い…

カメラを持っていない私は迷った。妥協案として通信できない写真だけ撮ることができるスマホを持っていくことにした。

スマホなし旅と言ったのに!という声が聞こえる。許してくれ。写真を撮る時以外はカバンに入れて置くというルールを設けた。


とりあえず出発!

玉水駅からスタート。京都駅から30分、とてもきれいな駅だった

JR奈良線・玉水駅

駅前にはカフェと駅前休憩所なるお店があった。カフェを横目に街中へと歩く。

駅前


歩き始めてすぐ、あまりの暑さに驚く。この日は梅雨にも関わらず34度。汗がとまらない。

哀愁漂うパン屋さん


もぬけの殻になったお地蔵さん
閉眼供養することで移動させることができるらしい


古いまちによくある電話でお金を借りられる看板

あまりの暑さに心が折れそうだった。休憩できる店が見当たらない。町内掲示板を見て、ここが井手町というところだと知る。
 

町内掲示板のフレンド交流会


ふらふらになりながら歩いていると、大西商店というお店を発見。外からは何を売っているか分からないので、とりあえず入る。

生活用品でもなんでも売ってるお店
いろんな地域のよいものが集められている

なんとこのお店にはアイスが…!はじめてみるアイスが多くて迷う。MINORI工房の玄米ジェラート 和紅茶 を購入。ここ井手町で作られたカップアイスだ。はじめての出費、420円。

お店の離れがあり雑貨が売られていた
傘とにんにくが並んで干されている


アイスを買ったが食べる場所がない。ベンチを探していると西福寺というお寺を発見。

境内は、いろとりどりで涼しげだった。観光客が来ないためか、説明文もない、きれいなお寺。

桔梗と季節はずれのもみじ

境内の端に影のある段差があったので、そこでアイスを食べることに。

乳製品・卵不使用

水曜の真っ昼間からジェラートを食べる。知らないお寺を吹きぬける風を浴びながら食べる。このうえないロケーションだ。上品な甘さと玄米特有の穀物の香りがした。お金持ちになったらこんなアイスを冷凍庫に並べたい。

アイスを食べて、すこし体力も回復したのでまた歩く。つぎは看板にあった六角井戸なるものを目指す。涼しそうだから。

川辺を歩く、井出の玉川は日本六玉川の一つらしい。そんなに玉川ってあるのか。

玉川 生い茂っている


玉川を過ぎ、住宅街に入ると怪しい建物が。近づくとSUPER MIYAMOTO。もう閉業していたが、地元で愛されたスーパーだったんたろうなと想像する。

ローカルなスーパー いいね

スーパーを過ぎ、大きな通りに出るとパン屋があった。幻のクリームパンに惹かれて入店。

店員さんもなぜ幻なのかしらない幻のクリームパン。カスタードではなく生クリームが入っているから、幻なのかもと言っていた。162円

歩きながら食べる
硬めの皮がおいしい


まちの魚屋さん

どうやらこの通りには米屋、パン屋、肉屋、魚屋がある。全部そろっている。これらの店を順にまわり、その日の晩ごはんを作った人の気持ちになって歩く。

それにしても向かっていたはずの六角井戸がない。どこかで道をはずれてしまったのだろう。なんとなく左にまがり井戸を探す。

上り坂とあまりの暑さで井戸を諦めたくなる。おなじような家が並び、幻覚かと思わされる。

休憩したいがお寺も空いてない
なんもねえ
民家の謎のくぼみ
これぐらいしかない

朦朧としながら歩いていると、突然六角井戸が現れた。西暦740年頃からあるらしい。京都は歴史的なものが多いため、逆に丁重に扱われていないことがあり、おもしろい。

聖武天皇の玉井頓宮にあったものらしい
1200年間ずっとある井戸…!

井戸をみて満足したので、とりあえず駅前に戻ることに。

T-Projectなるものに賛同している美容室
徹底 適応 鉄壁のT

気づいてなかったが、さっきと同じ道に古着屋を発見!ちいさな店舗だが、雰囲気がとてもよい。まさかこのまちに古着屋があるなんて!

古着屋 haconico.
古着好きのご夫婦が好きなものだけを集めている

店内は狭いが、素敵な古着がずらり。好みの古着が多くて迷う。メンズとレディースが半分ずつ。お洒落なお兄さんが店員をしている。

服を選びながらお兄さんといろんなことについて話した。古着やお店、この街、いま大切に思っていることなど。わたしもたくさん自分のことを話した。二時間ほど滞在した。やっぱりたくさんのことを経験している人と話すとたのしい。

思いがけない出会いに多幸感で満たされた。このお店にはまた来よう。

ジーンズとセールのコックジャケットを購入。2点で5500円、安すぎる…。

この時点ですでに予算の5000円は超えてしまったが、気にしない。とりあえず看板にあった蛙塚をめざす。途中で小学生の女の子が日傘を差して下校していることに驚く。

黒い車の部品
はじめてバラで見た


蛙塚に向かう途中、なぞの看板に出会う。

bamboo

カフェっぽい?なぞの看板の魅力にとらわれて蛙塚を諦めて曲がる。

背景がきれいでウケる

bamboo いったい何だ、お店か?スマホがないので調べることができない。さすがにただの竹林ではないと信じてすすむ。小さい看板だけを頼りに進む楽しさと怖さ。まさにスマホなし旅だ!


捕らえられたたぬき
きれいな東屋


bambooを目指して歩いたが、何もない。田んぼが増え、山に近づく。まさか本当に竹林の看板だったのか…
途中でbambooは諦めた。ちょうど井出町役場があったので入ってみることに。

居住地以外の役所に入ったことない

とてもきれいな役所だった。1階にカフェと名産物の売り場が。

分類説明が雑なシール

図書館も併設されていたので入る。自然光が入っていて、とてもきれいだった。

蔦屋書店みたい
充電できる予約席もあった
井出町民がうらやましい

知らない町の図書館を訪ねるって楽しい!たくさん歩いてお腹も空いてきたので駅前のカフェに戻ることに。

奥にみえるのは木津川なのかな
立派なかたつむり
ひさしぶりに見た


駅前のカフェでオムカレーを食べて終了 930円

たけのこが入っていて美味しかった


結果 7012円をつかった


スマホなし旅の感想

あの古着屋であの店員さんに出会った時点で、今回のスマホなし大成功だと思った。駅はあるけれど都会ではないくらいの街が、ちょうどよい塩梅で心地よかった。でも、これからの夏の旅は厳しい。日傘は必須だ。

写真を撮るためにスマホを持っていったけど、やっぱりデジタルカメラにすればよかった。通信できないとはいえ、スマホを完全に置いてきたという感覚が薄かった。

それでもこのスマホなし旅は本当に楽しかった。またしよう。


たまにでもいい、こういうスマホにとらわれない旅をしてみるといいかもしれない。

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