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レコ屋回顧録(壱) -レコード屋勤めの話(2000年初頭)

レコード屋には、学生期間を終えて、アルバイトで入社して。学生時代から入り浸っていたので、当時のスタッフに誘ってもらって、当時は他にやりたいことも無かったから、二つ返事で決めて。
趣味でDJ活動もすでに始めていたこともあって、別にDJで食っていきたいと思ってはいなかったけど、好きなことを仕事にしたくて、最初のうちは本当にレコードを袋に詰めるとか、キャプションを書くことだけ嬉しかったんですよね。

レコ屋の仕事が、意外と地味な件

自分が学生の頃、単なる客の立場だった頃にはあまり意識したことがなかったんですが、入社して冷静になって気付いた(?)のは、レコ屋の仕事って地味なんですよね。
働いてたお店は、新譜も中古も、CDやら雑貨も扱っていたんで、まだマシだったかもしれないですけど、仮に新譜のレコード/CDだけの販売だったとしたら、バイヤーじゃなければひたすら店頭用のキャプション書くのと、検品、袋詰め、在庫管理、売り場作り/管理、接客(電話含む)/レジ打ちの繰り返しですから。
もちろん、客商売なんで接客とか、レジ打ちとか、店舗運営の仕事はあるにしても、昼間にオープンしても、平日の昼間なんてほぼ客が来ないし、その間に検品して値札貼って、夕方のピークタイムまでに店頭に商品を出す、と。
毎日そんな感じでしたね。

レコ屋の、ある一日

勤めてたお店は当時12:00オープンで、10:00 or 13:00スタートの二交代シフト制で。大体、当時の平日業務ってこんな感じだったかな。

10:00台 早番出勤/店頭の掃除、前日の残務など
11:00台 ぼちぼち商品の納品スタート〜検品、レジ金準備
12:00台 オープン/看板出し、引き続き、検品〜値札貼り〜品出し、接客
13:00台 遅番出勤/早番スタッフは順番に昼休憩、接客
14:00-16:00頃 検品〜店頭を整理しながら品出し、接客
17:00-20:00頃 キャプション書き、在庫補充、接客
21:00台 閉店/レジ締め、残務

2000年代も初頭の頃は、世の中的にもオンラインショップがまだ無くて、店頭のみの販売だったので、入社したばかりでバイヤーじゃなかった時期は毎日ほぼこんな調子。
土日は海外からの納品が無く、国内モノの入荷処理(土日や週明け早々が発売日に設定されているものなど)があればそこそこに、平日よりも昼から客足が多いため、接客対応が多め。それぐらいの変化。
ただ。レコード好きの自分からすると、ほぼ毎日海外から届く新譜の数々は、YOUTUBEも存在しなかった当時、とんでもなくフレッシュでスリリングだったんですよね。

仕事に慣れてきた頃

1年弱ぐらい勤めた段階でジャンルのサブバイヤーに昇格、ぼちぼちオーダー業務も担当するようになって。
最初は、国内リリースもののオーダーからだった気がします。当時は、今ほど国内盤の需要が高くなくて、海外へのオーダーよりもややイージーだったのかな?
リリース自体もまだ多かったし、完売後、即プレミアみたいなケースもほとんど無かったような。ヤフオクとか個人オークションやフリマが、まだ定着してなかったから転売屋がいなかったんですよね。

脱線しました。
2000年前後の頃のレコード屋の仕事って、新譜を扱うお店はどこもこんな感じだったんじゃないかな。
オンライン+プロモバブル前夜、今とはマーケットが全く違うルールやマナーの中で動いていた気がします。入りたてはこんな時期でしたよ、という話。

今日は、こんなところで。

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