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47才のキャンパスライフ 〜慶應一年生ミュージシャンの日々〜 47「日傘」

 大学が夏休みに入り半月が経ちましたが、まだまだ暑い日が続きます。通学するようになって雨の厄介さに気づいたという事をこのシリーズの38回目で書きましたが、夏の日差しの手強さにも同じく気づきまして、最近は日傘が必需品になりました。

「おおかっとよ! 日傘をさすとは軟弱な!」

 と思っていた時期が僕にもありました。日傘といえば貴婦人のイメージ、男なら直射日光を跳ね返す心持ちでありたいものだ!なんてね。無理です。辛いです。

 最近は日傘をさしている男性も珍しくないので、僕もさほど抵抗なく使い始める事ができました。まあ抵抗も何も僕が日傘をさそうが口紅をさそうが、誰も気にはしないのです。思う存分させばよい。

 そして使ってみると、これが大幅に快適です。雨傘に関しては、さしたところで結局足から濡れてしまって辛いと以前書きましたが、太陽光線は風で向きが変わったりしないので、さしたるコツもいらず運用できます。

 思えば、雨傘の場合は「雨に濡れる」というマイナスを「濡れてない」という普通の状態にするという、止むを得ずの使用というか、消極的な気持ちがあります。その上やはり濡れてしまっては、なんというか損をしたような気になる。損得の話じゃないとしても。
 
 対して日傘の場合は、「濡れてない」という普通の状態は保証されている上に、それを更に積極的に「ささないよりは涼しい」という、いわばプラスの状態に持っていってくれるわけなので、気持ちとしてこの差は大きい。使用している間はずっと得をしているような気分になります。損得の話じゃないですけどね。

 それで例によって傘の歴史をインターネットで調べてみたんですが、傘としては雨傘よりも日傘の方が起源が古く、4000年前の古代エジプトやアッシリアで、王や貴族が権力の象徴として従者にささせていたという事らしい。確かにそういうイメージがありますね。古代文明は比較的乾燥した地域で興っているので、日中に雨に濡れる事はそんなに厭わなかったのかもしれない。

 雨傘に関しては、ジョナス・ハンウェイという18世紀後半のイギリスの方が、男性として初めて日常的に雨傘を使用したということらしいです。Wikipediaによれば女性は1705年から雨傘を使用していたらしいのですが「男だって濡れたくないじゃないか!」と言ったかどうかはわからないけど、周囲の奇異の目にも負けず使い続けたところ(えらいですね)「ハンウェイ風スタイル」と呼ばれ流行り始めて今に至るという事です。常識の方を変えてしまうというのはすごい。

 しかし暑いですね…。という事で、この暑さを曲にしてしまおうと思い、一曲作りました。「Sommer」という曲で、夏をエネルギッシュにではなく少し厭世的に表現した歌です。ぜひ聴いてみてください!(まだ公開されてなければ今日の21時に公開されます!)


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