夜道
自分で踏み倒した『運命』の上で
もう一度彼の横顔を見る
お互い粗雑になればなるほど
あの頃はいっぱいいっぱい気を使ってくれてたんだなあとか
それが単純な立場からかそれともワンチャン…(?)とかとか。
考えても考えても『運命』は踏み倒されていた
惹かれたのも引いたのも父に似ているから
典型的なAB型のモテる男。やっぱり一緒にはいられない。
恐怖を煽る川の音も木の葉の音も神隠しの神社も
深淵の夜道を彩った
嘘着いたけど許してね
ほんとは夜道も怖くない
3%しかないアルコールを君のとなりで。
ビニール傘越しに映る無駄に綺麗な夜空と雫
缶の先を雨粒で濡らしながらまた一杯飲み干した
また宅飲みしたいなぁ
もう彼は私が転んでも支えるどころか
「大丈夫?」
の一言すらない
私は自力で立ち上がらなければならない
その事実が
なんだかとっても嬉しかった
何度も何度も転んですぐに立ち上がる練習をするのは
転んだって私が自分で立ち上がることの証明のようで
すごく嬉しかった(なんて在り来りな感想。)
それでもやっぱり初めて触れた綺麗な空気の世界と
ずっと隣にいた彼の顔を初めて見た時と
とんでもない『運命』を見つけた時と
絶望の選択だらけの先の生活で久しぶりに得た
あの焦燥感はどんなだったっけなー、とか
3日に1回は思い出そうとする
3週間ももたなかったけどね。
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