記念日の休日。
目が覚めたのは、朝の8時頃。
私は目覚まし時計で起きる習慣がない。よほど朝早くに、絶対に遅刻できない用事がある場合などは携帯のアラームをセットするが、今は仕事も夕方からなので、仕事がある日も休日も自然に目が覚めるのにまかせている。
そうすると私の場合、だいたい朝7時半から8時半の間に起きるように体内時計がセットされているらしい。
今日もまた、いつも通りに目が覚めた。
これから朝ごはんを食べて、お風呂に入って(朝風呂派)支度をして、先日検査をした結果を聞きに、婦人科のクリニックに行こうと思っている。
今からだと受付開始の時間には間に合わなそうだが、まあ結果を聞くだけだ。検査がある日は病院にいる間中緊張して落ち着かないが、そうじゃないなら少しくらい待ち時間が長くてもいいや。
同じく本日、仕事が休みである夫に(夫の仕事はシフト制なので、たまに休日がかぶる)「これから病院に行くと、たぶんお昼くらいまでかかると思う。そのあと美容院も予約してあるから、お昼ごはんは適当に食べて」と言い残して家を出る。
用事がある時や、もしくは作るのが億劫な時、私は料理をしない。元々料理はそんなに得意な方ではないし、それが義務になってしまったら益々嫌になってしまうから。子供がいれば、また話は別なのだろうが、我が家は夫婦二人だけだし「今日は作らないよ〜」となったら、夫は「了解」と言って自分で適当に買ってきたり、簡単なものを作って食べたりする。これは私が無職の引きこもり主婦であった頃も変わらなかった。
*
クリニックの待ち時間は一時間ほどであった。
まあ結果はいつもと同じだろうとたかをくくっていたら、先生から「状態が少し悪くなっているので、今まで半年に一度の検査だったけれど次は三ヶ月後に再検査しましょう」と言われ、治療の方法なども少し話をされ、若干凹んだ。(あ、でも、そこまで深刻ではないので大丈夫です)
クリニックを出ると、やはりお昼近かったので蕎麦のチェーン店『ゆで太郎』で「蕎麦とミニのり丼のセット」を、休憩中にささっとお昼を済まそうという働くおじさん達に混じって食べた。
お腹が満たされると、なんとなく気分も良くなって、そのまま予約していた美容院に向かった。
*
今の美容院には、かれこれ二十年以上通っている。
ご夫妻二人だけでやっている小さなお店で、私はご主人に担当してもらっている。カットが上手いのは勿論のこと、(ご夫妻共に)会話の分量が程よくて楽なのだ。
そしてここには、お店のマスコット?というには大き過ぎるゴールデンレトリバーがいる。
この子が足元に寝そべったり、たまに(撫でろ🐾)と頭を差し出してくる。私は犬を飼った事がないのと、とにかく大きいので(30Kgくらいあるんじゃないかな?)ちょっとビビってしまうのだが、でもものすごく大人しくてお利口さんだ。
私より少し年上のご主人とは、最近健康ついてよく話すようになった。「この頃疲れが取れにくくて」とかそういう話(笑)
私も人の事は言えないが、ご主人も老けたなぁと思う。老眼鏡をかけるようになったし、この日は手首に少し違和感があるとサポーターをしていた。
「どうか元気でいてくださいね。じゃないと私、髪を切るところがなくなっちゃうから」
と伝えると、
「うん、まあ、ウチがなくなるのが早いか、ウチのお客さん達が来れなくなるのが早いか……」
と返され、「確かに!」と大笑いした。
ここのお客さんは私と同様、長年の常連さんが多い。なので美容師も客も皆、等しく歳を重ねていく。それがもうこの店の、ちょっとした会話のネタみたいになっているのだが、私は本気で「ここは絶対になくなって欲しくない」と思っている。
*
夕方、家に戻って少し休んでから夫と夕飯を食べに出掛けた。
今月は私達の結婚記念日がある月で、お互いが休みの日に食事に行こうとなったのだ。
それぞれの誕生日と結婚記念日は、いつも外で食事をする。それで終わり。最初の頃はプレゼントのやりとりなんかもあった気がするが、二人共そこまで記念日を重視するタイプではないので、まあ、これくらいでいいと思っている。
最近のお気に入りは、家から徒歩3分の場所にあるステーキとハンバーグのメニューが中心の店。いつもはハンバーグセットを食べるのだが今日は記念日ってことで、特別にステーキのコースにした。
コースのサラダが運ばれてきた時、直径4〜50㎝、高さ20㎝はあろうかという、どデカいチーズの塊が一緒にやってきたので一瞬ギョッとした。これを目の前で削ってサラダにのせてくれるらしい。
削りたてのチーズはフワフワで、とても美味しかった。でも、あの演出はちょっと恥ずかしいかも。早い時間帯だったので、他のお客さん少なめでよかった(笑)
ステーキを食べながら、夫と近所にできたラーメン屋の話や、彼が最近観に行ったという『翔んで埼玉』の話をした。
そして最後に、「ステーキは200gで十分だね」とお互いの意見が一致したところで、記念日ディナーはお開きとなった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?