見出し画像

ソーシャルワークの醍醐味

学生だった頃ソーシャルワークについて習いました。

「ソーシャルワークは
面接室では完結しないんです。
相談者の環境にも働きかける
それがソーシャルワークです。」
と先生から聞いた言葉が心に残っています。

ワクワクしながら聞いたその講義は
とても楽しかった。

その後、社会福祉士になって
実際に相談を受ける立場になったとき
面接室だけで完結しないことを
本当に理解しました。
面接室を飛び出して支援をする
それはソーシャルワークの醍醐味でもある
そう思います。

この教えをずっと胸に
私は相談支援の仕事をして来ました。

ある時は生活保護の申請に同行したり、

ある時は背丈ほどもある草に覆われた一軒家を訪問したり、

ある時は労災の申請に苦労している外国の方と
役所へ行き必要書類を揃えたり、

またある時は引きこもりの方と話すために自宅を訪問したり、

そしてまたある時は河川敷の
見渡す限り藪しかない中に暮らす方を訪問したりしました。

現在の仕事は障害者グループホームのサービス管理責任者です。
しかし、必要があれば利用者本人だけでなく
利用者を取り巻く環境に働きかけて
利用者の生活を整える支援をします。

相談員をしていた時の経験でいうと
相談者が自ら相談にやって来なければ
相談者がいる場所へ出向きますが
最初は全く受け入れてもらえないことが
ほとんどです。
居留守を使われたり、
玄関のドアも開けてもらえず
話すこともままならない状況でも、
定期的な訪問を続けます。
そして、介入が必要なタイミングを逃さずに
支援をすることで、
対象者の信頼感を得ることにつながり、
あっという間に信頼を寄せてもらえるように
なることもある。

自分を信頼してもらえた喜び
危機的状況から抜け出させることができた時の
安心感と達成感があります。

全てのケースで支援が
うまくいくわけではない。
むしろ、うまくいかず悩むことの方が多いかも
しれない。

けれど面接室を飛び出して
一人の人の人生のある期間に少しだけ寄り添い
行動をともにして
ともに悩み
ともに解決策を模索して
ともに目標に向かう
それができるのは
ソーシャルワークの醍醐味に違いない。

これがソーシャルワークに対する私の思い。


このページを開き最後まで読んでいただいた
あなたに感謝します。
どうぞまた寄っていただけると嬉しいです。




この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?