ザ・フラッシュまであと一週間だけど急いで予習した気分になれるフラッシュポイント

　この記事は来週公開の映画ザ・フラッシュの原案であるコミック「フラッシュポイント」を読んだ気になれたりなれなかったりする記事です。

あらすじ

　本作は世界観のリセットを目的としている。本作の主人公であるフラッシュ／バリーアレンはスピードフォースというエネルギーで高速移動する能力を持っている。その速さは光さえ超えて時間や空間を飛び越えることができる。その能力を使った歴史改変のイベントが本作である。
　ある日、バリーアレンが目覚めると何かが違っていた。かつての敵がヒーローにヒーローがヴィランになっている。何よりも大きいのは、死んだはずの母親が生きていることである。きっと宿敵リバースフラッシュによる時間改変だと考えたバリーは友人に協力を頼む為バットケイブに向かう。しかしそこにいたのはバリーが知っているのとは違うバットマンであった……。

ここだけ抑えとけばわかるっしょみたいなポイント

歴史改変と設定リセット

　フラッシュポイントはリランチという商業上の目的がある。リランチとは積み重ねが膨大になってしまし新規が入りにくくなってしまった物語を終わらせて、新しい設定で始めることである。つまり、何も見なくてもここから見てもいいですよという地点を作るためにそれまでの世界をリセットするのだ。フラッシュポイントはその世界の再編を物語として形にしたもので、フラッシュによる時間改変で新しい歴史が生まれるというわけである。映画シリーズであるDCEUもザ・フラッシュ後にDCUとして設定をリセットし再スタートする。なので本作はリセットと新しい歴史の想像がキーワードになる。手順としては、

• 最初の改変でフラッシュポイントというもう一つの世界ができる

• バリーアレンその原因を探り、宿敵やこの世界で起こる戦争と対峙する。

• 歴史を修復するが完全には元通りにはならず新しい歴史が始まる

というわけだ。

フラッシュポイント世界

　バリーが迷い込んでしまった世界は元居た世界とかなり違っていた。例えば、死んだはずのバリーの母親が生きていたり、スーパーマンがいないせいでジャスティスリーグが存在しなかったり、アクアマン率いるアトランティスとワンダーウーマン率いるアマゾンが戦争中だったりだ。そして何よりも違う部分はバットマンだ。この世界のバットマンは、ブルースウェインではない。ブルースウェインの父トーマスウェインである。近年の映画だと汚く描かれがちな彼だが、今作ではさらにぶっ飛んでいる。息子を強盗に殺されたトーマスは犯罪者へ復讐するため、バットマンとなったのだ。ただし、ブルースのバットマンとはかなり違う。彼は冷徹な復讐者であり、殺しもいとわない。むしろ積極的に犯罪者を殺しているのだ。ある一人を除いて。更に仲間もいない。執事もいない。完璧に孤独な戦士である。しかしその強さと頭脳は世界中に知れ渡っており、世界最高の戦略家と呼ばれ、彼が動くだけで大局が傾くとまでされる。
　総じて元の世界よりも荒れて世界が滅びかけている。ヒーローや超人達も残酷になったりしているというのが特徴だ。この世界にはヒーローがヒーローになるきっかけが欠けているのだ。ワンダーウーマンはスティーブと会わず、アクアマンは地上で育たない。バットマンは強盗に殺され、スーパーマンを乗せた宇宙船はケント夫妻に拾われなかった。故に元の世界を知っているバリーは世界を戻そうとするのだ。そしてバットマンも。トーマスにとって息子の生きる世界以外は偽物なのだ。
　映画ではマイケルキートンが演じるバットマンがそのポジションを担っているようですが、どうやらトーマスではないようです。更にバリーとブルースが二人ずついるという状況。映画ではどのようにアレンジがなされているの気になりますね。

書籍情報

邦訳

　DCなので邦訳の電子版は残念ながらないです。しかし、中古で売っているものがいくつかあるので探してみるのもいいでしょう。

原書

電子はあります。そしてなんと、キンドルアンリミテッド対象です！！！！！　更に、その前日譚であるあThe Dastadly Death of Rogues とRoad to Flashpointの二冊も入っているのです！　ライターのジェフジョーンズの英語は比較的読みやすい英語なので初心者にも安心！　それに面白い。これはもう読まないと損ですね。予習となる作品は、映画ではありませんがドラマフラッシュのS１と２を見ておくと大体わかります。UーNEXTとHuluで見れるので興味がある方は見てもいいでしょう。

まとめ

　これで大体の大筋は説明できたでしょうか。今回は映画前の駆け込み需要を狙ったものなので簡素なものではありますが、別の機会に詳しく内容に突っ込んだ記事も書きたいですね。特に映画には出てこないサイボーグの話とか……。それではまた。気が向いたら続きます。