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 いつの間にかほろりほろりと瞳から水分が溢れる。瞳から溢れる水分は筋となり頬を伝い流れる。水分は少し塩辛く悲しみの味。辛い出来事の味。語るには言葉に出来ない失敗の味。暗闇の歴史の味。
 大切な人が居る前では瞳から塩辛い水分を抑えつける日々。そういう毎日。言い聞かせる一日。大切な人が居る時には何でもない演技をする。普段と変わらず素の姿を隠し演じ続ける日々。そういう毎日。言い聞かせる一日。だけど大切な人が目の前にいない時。独りの時には抑えつけた塩辛い水分がまた瞳から溢れ流れる。少し少しずつ。我慢が出来なくなり泣き出す。抑えつけられた感情も溢れる出す。塩辛い水分が枯れるまで流れ続ける。水分を流し続けて一体どうしたいの?何で水分を流してるの?どうしたいのか分からない。答えたいよ。だけど答えられない。水分を流す気持ちはあるのに言葉が見つからない。

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