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秋の終わり

 もうすぐで秋が終わる。樹木から解き放たれた紅葉・楓・銀杏の葉っぱがもうすぐ消える。カサコソカサコソと音を立て葉っぱが消える。消えた葉っぱは、生を終えまた春頃に新たな「別の何か」に生まれ変わる。それまで長い眠りにつく。
 もうすぐで秋が終わる。自然の色取り取りなものが消え、侘しくて寂しい寒々とした冬が始まる。誰かさんが「冬は地味で寒すぎる。ツライ」と口にする。「もう少し暖かくなればいいのに」「冬が消えてすぐに春になってくれればいいのにな」若し冬が消えた未来では一体どうなるのだろうか?冬が消えれば何かが変わる。だけど、何が変わるのかが分からない。冬が消えてすぐ春になる?まだ地面の端っこで細々と生き残ってる銀杏の葉っぱ。冬が始まる頃には朽ち果て消え眠りにつく銀杏の葉っぱにこっそりと問いかける。「君たちは冬が消えた未来でも生きてみたい?」


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