桜井正博のゲームつくるにはを全部見た

10/17に最終回があった当チャンネルですが、3週間前くらいから一念発起して全部見ると決めてなんとか見終わりました。
量が量なので見る方もかなりエネルギーを費やしました。

チャンネルを見終わって桜井さんの凄いと思ったところは
・ゲームを作る方向性の答えが最初から出ている
・上記のため即断即決スピードが異常に速い
・自身がゲーム大好きなため、その分のサービス精神がすごすぎる、その分仕様の盛り方が異常
・仕事術はやや特殊、プレゼン方法だったり、アイデアの詰め方だったり、納期に積極的に間に合わせるためスピード感を持って仕事するとこれが最適解なのはわかる(できるかできないかは別)
あたりでしょうか。

もちろん、よく見れば鵜呑みにできないものも多々あるのですが、状況次第で使える考えはあったりしました、ものによっては自分の仕事のやり方が正しいと思えるものもあって良かったです。

知識的なものはさておき、ここではプランナーの仕事として感じたことを4つ個人意見を盛り込んで書いておきます。

・即断即決できる審美眼を持つこと

自分はとてもじゃないけどこれを持てないんですが、優秀なプランナーはぱっと見で是非がわかるし、細かいところを拾えます。
プランナーとして経験が浅いと、何が良くて何が悪いかが判断つかないし、そもそも何が問題かを大量に見落とします。
桜井さんの監修動画を見てもらうと分かりますが、かなり細かいところまでダメ出しをしてます。(三島道場の監修とかかなり細かい)

かなり細かいところまで見れるのは、大量のエンタメ作品に触れてきた経験があるからでしょう。
もし自分で審美眼を磨きたいなら、たくさんのゲームや作品に触れて感性を磨いていくしかありません。そして何より、仕事中に効率や工数を見て妥協しそうになる気持ちをいかに抑え、良いものを作るかに焦点を合わせるほうが大事です。(新人はやばそうなら上が止めてくれるのでまずは全力でものをつくることに取り組んだ方が良い)

ちなみに諦めることも大事です。もし自分がどうしても審美眼を持てないと思うなら、その能力に秀でた人と仲良くなって意見を積極的に取り入れたほうがよいです。場合によってはそのほうが効率的に自分の審美眼を育てることができます。

・アイデアの出し方は状況によって効果抜群

これは結構的を得ていると思います。
例えば、何が仕事で問題が起きたときや切羽詰まった時、寝てから起きて考えろ、とよく言われますが、交感神経緊張気味な時ほど、気になって眠れない、という状態に陥ります。
それならいっそ考えて考え尽くして、もうこれ以上は出ないから助けてもらうしかないという諦めの境地に至るまでは時間をかけて考えるしかないです。

気分転換に何かしようと思っても、余程没頭できるものでない限り、心配事に思考が引っ張られて楽しめません。
辛い時は思いっきり泣いたほうがスッキリする、といわれることがあるように悩んでいるときは悩み尽くしたほうが却って良かったりもします。

ただ必ずしもよい解決策を導くわけではないのであくまで一つの手段として持っておくのが良いと思います。

・その日のうちに決めてしまうはリスクもリターンもある

最近、一度寝て朝起きてから決断するほうが、正しい決断をしやすいという研究が出ているみたいです。この動画とは真逆のことを言ってます。

決断をするには、自分が正しい情報を持っているかが鍵であり、それは経験や周囲からの情報収集で精度をあげていく必要があります。

即断即決できるのは、やはり経験値が高いからこそ。なので、経験が浅いプランナーはある程度自分で考えをまとめてから上司に相談で経験不足を補うしかないでしょう。

ただ、考えが纏まってなかったり、情報収集が不十分ということもあるのでまとまらなさそうなら一日置くのもありです。材料が揃っていても判断に迷うときは何が迷う要素なのか見つけきれない時もあるからです。

一方、脳というのはズルいもので判断を先延ばしにするとそのことについて考えるのをやめてしまいます。実は一度判断して依頼をかけたほうが、頭の中で本当にこれが良かったのかと検証を勝手に始めます。

自分は性格なのか分かりませんが、
一度決断したこと、やっぱりあっちのほうが良かった、ってなることが多いです。それなりに熟考しても、です。しかも、仕事が終わったあとにふと気づくことが多いです。
それこそ、時間を置くことで、脳が記憶を整理して新しい見解を持ってくるということなのかなと考えています。ただし、相手に言ってしまって一度物事を進めた状態によく起こります。

理想は一度発注したあとに着手するまでに時間があってその間に軌道修正することかもしれません、ただ開発はいつだって時間の猶予がありません。

こうなっては、後でちゃぶ台返しした時にあまり自分を責めないことだと思います。

すみません、あのときはこう言ったけどやっぱりこうしたいんです、
と恥を忍んで言いましょう。
そのほうが後々開発も楽だし、ユーザーにもより良いものが届くのだと言い聞かせて自分を鼓舞するほうがよいです。
冷静に割り切れる人ならあまり悩まないと思いますが、真面目な人ほど引きずります。
自分の中に ごめんね、テヘッ と言えるくらいの軽いキャラを用意しておいて心理的負荷を減らしましょう。
普段から明るく周りと接していれば、そういった事にも快く対処してもらえます。
企画に必要なのは意外とこういう気質だったりするかもしれません。

・内圧的考えは個人活動では大きな貢献をしてくれそう

企画を内圧で作るという考え方は、つまり一人でアイデアを企画まで昇華するという方法ですが、
これはスピード感を持ってやり遂げないとスケジュールの遅延につながります。
最近はそういうことを避けるため、ネタは一行だったり、ペラ1企画書などで完結化し、チームメンバーとアイデア出しをすることのほうが一般的です。

一方で、いちプランナーの独断と偏見にまみれた企画書のほうが見たこともないようなゲームを作る可能性はあるかもしれません。
内圧的考えは、noteなど個人の創作活動との親和性は高いと思います。特に感想やレビューなど大量のインプットをした後、人はアウトプットへの欲求が高まります。
現に、自分もビカムヒューマンプレイ後やゲームを作ることを見た後ではnoteへの意欲も大きくなりました。
何か書きたいと思うなら、書きたい欲求を満たすためにインプットを多くするのが手っ取り早い気はします。

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