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音楽

三島由紀夫をたいして読んだことのない私だがこのシンプルかつ強烈なタイトルは放って置けなかった。

三島由紀夫の中でもかなりの異色作らしく、かなり難解。心理学的用語や古典の引用、それらを理解できなくとも人間心理の本質に理詰めで近づく構成は新鮮でした。

精神的な病にも明るくなってきた近年ですが60年代半ばにここまで偏ったテーマで深くまで書き連ねる姿勢はさすが三島由紀夫でしょうか。

中心軸として性と欲がありました。肉体として現実に存在する性。心理的に、本質的に存在する欲。それらが螺旋的に絡み合い人間らしさを構築しているのではないかと感じました。

たまにこうしていつもと趣向の違った本を読むことは異世界に冒険しているみたいでなかなか新鮮味があります。

こうして様々な本について書いていく中で誰か1人にでも、そんな一助を与えられたらと思います。

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