奇蟲爬虫類両生類の脱走について

 最近いろんなところでニュースになっているのが爬虫類の脱走。
 そして何ヶ月か前にあったタランチュラをケースごと公園に投棄した出来事。
 Xではヘラクレスオオカブトが部屋の網戸に突然飛んできたという投稿。
 私のブログの相互フォローしている爬虫類飼育者の方も蛇が脱走して見つかっていないようです。事件に発展しないことを祈ります。
 ブログやSNSの中でたまに見る生物の脱走。どうして起こるのでしょう。私の場合はヒヨケムシとタランチュラのケージの移動の際に逃してしまいました。動画にもしていますが数回逃げられました。ですが幸い捕獲しています。必ず捕獲するまで部屋中掻き回してます。何せタランチュラは毒虫でもありますので当然です。
 30年前コスタリカンゼブラレッグを購入した際にショップのオーナーから言われたのは『逃げたら殺しなさい。捕獲できずに戸外に脱走を許してしまうくらいなら殺しなさい。他人に迷惑をかけるなら飼うな。殺す覚悟がないなら飼うな。』と言われました。今も私はこの言葉を胸に奇虫を飼育しています。
 全部ではありませんがブログやSNSで脱走を報告している人には、蓋を開けっ放ししたまま何か他のことをしたとかケージの蓋をロックしてなかったというのが目立ちます。プリンカップを自力で開けたと理由を書いている方もいました。
 爬虫類やタランチュラは懐きませんよ。犬猫とは違います。何せ脳みそ小さいですからね。懐いているのではなく、餌を与えられているからイラついていないだけです。信用なんかしちゃダメです。本当ならロックしたケージを更に温室等に入れて部屋を独立させたいくらいです。窓のない出入口が一つしかない部屋で飼育したいくらいです。野生下よりも長生きさせることができるのは、餌があり襲いくる天敵がいないからです。しかしハンドリングなどで刺激を与えるとストレスになり一般に言われている平均寿命になります。それ以上を望むならノーストレスの環境が必要。ハンドリングなしで見守るのが1番です。ハンドリングなんてするから蓋の閉め忘れなんてするんです。部屋の中を散歩させるから見失うのです。生体の大きさに合致している飼育環境を与えないから脱走するんです。
 私はそう思っています。
 よくYouTubeチャンネルで100均の靴ケースやタッパーや水差しを使ってDIYして飼育容器にする動画をよく見かけます。あれは如何なものかと思います。飼育ケージはなぜ高価なのか、それはロック機構や安全に飼育するためのものだからです。靴ケース?タッパー?どこにロックする機構があるのでしょう。蓋が閉まるだけですよ。プリンカップで飼育する極小個体ではなく、デカい個体をプリンカップや100均DIYケースで飼育するのはありえないと思っています。飼育環境に金を使えないなら飼育を断念しましょう。
 あと飼育部屋は綺麗にしてください。床に物が散乱していると見失ないます。そんな部屋では飼わないでください。自分にもペットにも危険です。
 結構キツイことを書いていますが、脱走して外で他人に迷惑をかけるようなことになると、爬虫類両生類奇虫業界や他の安全に飼育しているオーナーの迷惑にしかならないからです。人を襲わなかったとしてもそのまま生きてしまって繁殖なんてしようものなら生態系への影響は甚大です。ブラックバスのようにならないとは誰も言えません。ですから脱走を気軽に考えては行けないと思います。

1.飼育している動物を信用するな
2.飼育ケージには金をかけろ
3.ハンドリングは極力しない方が良い
4.部屋を綺麗にしろ
5.逃げたら徹底的に捜索、仕事があるから学校があるからなどと途中で止めるな
6.ヤバいと思ったら殺せ、その覚悟がないなら飼うな


 私は日々こう思いながら飼育しています。
 他の方への強要はしません。ですが何度も脱走許す人のSNS等を見ると言葉が強くなってしまいます。逃げた生体も無事ですまない場合が多々あるのですから、余計に腹が立つのです。
 気分が悪くなった飼育者の方、反論がある飼育者の方いらっしゃると思います。あくまでも私の考えです。ただ脱走の報道がある度に世間の目が厳しくなり、結果規制が厳しくなります。今飼育している飼育者が気をつけるしかないのです。生物を守るためにも、他の飼育者さんを守るためにも、業界のためにも。
 ノー脱走ライフを心がけたいと思います。

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