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ものづくり 日本の心

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日本のものづくりは世界の財産です。私たちはなぜ、こんなにコンパクトでこぎれいなものを作るようになったのでしょうか。ご意見をお聞かせください。
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#日本

029.未だ創造的能力を誇る能はず

 この後、日本はいまだ創造的な能力に欠けるところはあるが、良い点は積極的に取り入れていく…

梶文彦
1年前
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030.日の丸…昇る朝日の尊き徽章

伊藤博文は、スピーチの最後を、誇らしげにこう締めくくります。ここがこの日、伊藤が一番言い…

梶文彦
1年前
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031.「超ド(ドレッドノート)級」戦艦の完成

さて、維新後に政府は殖産興業・富国強兵をすすめる政策を展開し、戦艦づくりを目指して1857(…

梶文彦
1年前
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032.世界のパラダイムを変えた日本のものづくり力

西欧を目指して追いつけ追い越せで突き進んできた日本は、その猪突猛進の勢いのまま第二次大戦…

梶文彦
1年前
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033.ブータン・ワンチュク国王のメッセージ

2011年11月17日、日本を訪問したブータン王国の若きワンチュク国王は国会で演説を行いまし…

梶文彦
1年前
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034.ものづくりの通奏低音を聴きとったペリー

幕末から明治にかけて、わたしたちが西洋の科学技術を取り入れようとする以前に、私たちの中に…

梶文彦
1年前
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035.ものづくり――やまとことばの融通無碍さ

ところで、いまさらなのですが、ここで、ここまで書いて気になっていることを処理しておきたいと思います。それは、わたしたちがよく使う「ものづくり」ということばの、表記法、記述法についてです。 わたしたちは、「ものづくり」ということばを、匠の熟練した伝統工芸の技から最新鋭のマシニングセンターによる全自動の加工、さらには子供の工作教室から粘土細工などまで、なんの抵抗もなく使っています。 単に物を加工する、つくるという物理的な行為だけでなく、その前後の発想や計画・設計、さらには準備、片

037.自然環境が生む特有の美意識と変化への感性

日本のものづくりの特徴として、細部の仕上げに注がれる神経とともに、現場で継続して進められ…

梶文彦
1年前
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040.算術に見る日本的合理主義

こうした日本的な非合理/遊びを含めた論理的?な思考を説明するときに私がよく使う一つの例と…

梶文彦
1年前
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041.忽然と知る円数の妙

野沢定長が、円周率の値πとして数学的に正しい3.14を取らず、あえて3.162を選択したの…

梶文彦
1年前
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043.論理と非論理が融合するものづくり文化

長い間、西洋文化の合理性や価値観を前提にして、暗黙知であるカンやコツは非合理的な要素とし…

梶文彦
1年前
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044.科学的なマネジメント採用の歴史

第二次大戦で焦土と化した日本は、2度目の欧米産業へのキャッチアップを体験しました。そのき…

梶文彦
1年前
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048.奈良-平安時代のインセンティブ給与の仕組み

そんな厳しい状況でありながら、反故にされる用紙の率は、最悪の人でもわずかに2.5パーセン…

梶文彦
1年前
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061.時計の誕生でヨーロッパは不定時法から定時法に変更

日本での不定時法の時刻制度の仕組みを紹介してきましたが、不定時法がヨーロッパにはなかったのかと言われればそうではありません。ヨーロッパでも、中世まで、不定時法が使われていました。生活のリズムとしては、日の出とともに活動を開始し、日没とともに活動を停止する方が、自然だからです。 しかし、14世紀のなか頃に機械式の時計が作られ、町の中心にある市庁舎などに大時計が設置されるようになると、自然の成り行きとして、ほとんどの国で機械時計の進み方に合わせて生活時間が定時法に変えられるように