【読書会】「自分とか、ないから」から生き方を考える
弟子と師匠の読書会
弟子: (ため息をつきながら)師匠、最近ずっと仕事で悩んでいたんですが、どうしても空回りしてしまうんです。何をしても中途半端な気がして、周りにも迷惑をかけてしまって…。
師匠: ほぅ、そんなに悩んでいるのか。仕事がうまくいかない時というのは誰にでもあるものだが、それが続くとなると確かに辛いな。それで、今日は何か心の支えになるような本でも見つけたのか?
弟子: はい、実は最近『自分とか、ないから』という本を読みまして、その中に「存在していい」という言葉が書かれていて、少し救われた気がしたんです。何もしなくても、自分はそのままでいいんだ、と思えるようになったというか…。
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師匠: それは興味深いな。「存在していい」というのは仏教の教えにも通じる考えだ。
また、こんな言葉もあるぞ。これは、フランクルの話から来ているようだが、生きているだけで十分と言っていたな。
とはいえ、今まで仕事に対してどんな姿勢で取り組んでいたんだ?
弟子: 自分がもっと何かをしなければいけない、結果を出さなければいけない、そうしないと周りに迷惑をかけるというプレッシャーばかりでした。でも、この本を読んでから、もっと肩の力を抜いてもいいんじゃないかって思うようになってきたんです。
師匠: なるほど、まさに、「自分とか、ないから」にある、「涅槃の真因はただ信心」という教えと通じるな。難しいことを考えず、ただ信じることで救われる。この本が君にとってそのような気づきを与えてくれたのだな。
弟子: はい、それに「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」という歎異抄の言葉の引用も心に響きました。自分がダメだと分かっているからこそ、仏の教えを素直に受け入れられる、という考えに至ったんです。自分は、そう思わせてもらいました。悪人は、ありのままの自分のことを言っているのではないかと。
そう思うと、自分を責めるよりも、自分を受け入れて、まずはできることを信じて取り組んでみようかと。
師匠: 素晴らしい気づきだな。仕事も人生も、すべては結果を急ぐのではなく、自分を信じて一歩ずつ進んでいくことが大切だ。あまり、力を入れぬことじゃ。次の言葉もある。
弟子: ありがとうございます、師匠。これからは、ただ「存在していい」と自分を信じて、少しずつ取り組んでいこうと思います。
師匠: そうだな。無理をせず、心に余裕を持って進めば、道は自然と見えてくるだろう。次のような言葉もある。あまり、力を入れず生きていくのがいい。
弟子: はい、師匠。そう言ってもらえると少し心が軽くなった気がします。仕事に対しても、少し見方が変わるかもしれません。
師匠: よかった。ところで、もう少し『自分とか、ないから』について話してみよう。君は「ただ存在していい」という考え方に救われたと言っていたが、そのほかにも心に響いた部分はあったか?
弟子: そうですね…先ほど、師匠も話をしていた、「涅槃の真因はただ信心」という言葉が特に印象的でした。仏を信じるだけで救われる、というシンプルな考えがとても心に残りました。難しいことを考えすぎていた自分にとって、ただ信じればいい、というのは大きな気づきでした。
師匠: その通りだな。「信じること」は仏教の根本的な教えだ。多くの人は何か行動を起こさなければ救われないと思いがちだが、実際には信仰そのものが救いへの道だというのは、古くからの教えだ。君も、まずは自分を信じてみよ。信じるとは、君自身が仏であるということを自覚すること。そして、君だけでなく、皆が仏なのだ。そう信じてみることがいいのではないかな。
弟子: それに気づいてから、少しずつ仕事でも悩まなくなりました。結果を急ぐのではなく、自分を信じて、まずは一歩ずつ進む。それが結局、仏教でも言っている「中庸」の考え方なのかなと感じました。
師匠: そうだな。「中庸」とは、極端に走らず、バランスを保つこと。仕事でも人生でも、過度な期待やプレッシャーに押しつぶされることなく、自分のペースを保つことが大切だ。
次のような言葉もある。極端に自分がやらねば、としたところで、という見方が出来ぬかな。
弟子: ありがとうございます、師匠。結果を出すことばかりに囚われず、今の自分を大切にしようと思います。
師匠: それがいい。今後、困難に直面することがあっても、今回学んだことを思い出して、自分を信じる心を持ち続けるんだ。そして、その心の余裕が君の周りにも良い影響を与えるだろう。
弟子: はい、師匠。これからは焦らず、自然の流れに任せて進んでいきます。
師匠: そうだ、すべてはその「流れ」の中にあるのだからな。次回の読書会では、また新たな気づきが得られるだろう。その時にまた語り合おう。
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