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大相撲の腹タッチ

大相撲の腹タッチ会が少し賛否で賑わしてるとか。概要はこんな感じ。

握手会ならぬ力士参加イベント、その名も『腹タッチ会』!来たる11月の九州場所に向けて、皆様とともに盛り上げましょう!

力士による歌謡ショーやトークショーも行われる。 参加力士は正代、宇良、佐田の海、平戸海、一山本の5名。MCを蛍原徹が務め、入場人数は先着400名、席種料金は5500円(福袋付き)

相撲協会もこの種のイベントは増えた。以前記事があったが、相撲協会は2年連続で赤字で2020~21年と合わせ82億円の赤字で22年度も20億円ほどの赤字決算が見込まれるとのこと。協会がその対策として構造改革を始めているらしい。

公式ファンクラブを開設し、年会費33万円の「横綱コース」から月会費550円(いずれも税込み)の「幕内コース」まで5コースを設置。オフィシャルパートナーの制度を開始し、大手飲料メーカーなどが契約を結んだ、「ファン感謝祭」もその一環で、グッズ類などの商品開発にも力を入れている。

入場料収入に依存しすぎない収益構造への転換とのこと。

他のスポーツで見ると地域に根付きつつあるBリーグは様々なイベントや優待などでファンを広げている。野球やサッカーなどプロスポーツは頻繁に無料招待券・割引制度といった案内を見る。一方の相撲といえばただ不入りを嘆くだけで営業努力といったものがこれまでロクになかった。特に地方場所は入りの悪さが目立つ。いわば財団法人であることもこの甘えにつながっているのだろう。チケット料も他のスポーツと比較して割高ではないか。

「入場券収入以外の収益を確保していけば元に戻ると黒字幅も大きくなる」といわばファンクラブや感謝祭などで客を取り込みたいという戦略なのだろう。腹タッチ会にしてもこの取り組みの一つと思われる。

それは結構だが何か力士をおもちゃにし過ぎのような感もある。セクハラとの声も聞かれるが着物の上からでありそれに問題はない。ただ力士の感謝祭であればもっと力のもののふであることをアピールするようなアトラクションの方がよいのではと愚考する。
腹を触るのは何とも安直なイメージ。大乃国のような巨腹であれば別格だが。

現在の土俵はどうか。屋台骨を背負う力士はほぼおらず横綱大関すらギリギリの状況。手負いの照ノ富士が引退どころか優勝。相撲協会は引退勧告どころか慰留をしなければいけないのではないか。それほど後進の人材がいない。力士数も右肩下がりで目先の客入り以上に力士志望者を増やすことも大事では。チケット料もこの面子では見合うと言えるか微妙な所だ。入場時間や観戦回数によって割引をするといった直接入場者が増加する仕組みのほうが効果があるのでは。単なる目先の儲けが先行してそういったことは二の次になってると愚考してしまう。

話題が飛んでしまったがあくまで余興のイベント。これを足掛かりに収益が改善する程甘くないだろう。

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