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【SN@P新潟支援パートナー特集】03_株式会社BSNアイネット

今回は『にいがたでの創業を応援するSN@P新潟支援パートナー』をテーマに、支援パートナーである株式会社BSNアイネット執行役員 坂田源彦さんにお話を伺いました。支援パートナー目線からSN@P新潟の魅力をお伝えします!(以下、敬称略。)

SN@P新潟                                          スナップ新潟。地方から起業と高成長に挑戦する環境を提供するコミュニティ。実績ある先輩起業家からの評価を信頼スコアとして貯金・換金して起業や事業推進に活かすスナップコインサービスの提供も行う。新潟県が設置した民間スタートアップ拠点の中核拠点。


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BSNアイネット執行役員 坂田 源彦さん

<プロフィール>                                      坂田 源彦 (さかた もとひこ)                               幼少期スペインで過ごし、外資系IT企業 Sun microsystems を経て、新潟へIターン。BSNアイネットでは先端技術を活用するする新サービス設計するSEを経て、現在SN@P新潟、NINNO、I-DeAの3拠点を活用しながら地域課題解決 x IT をテーマにコンソ型プロジェクトを手掛ける執行役員。


BSNアイネットについて

ーー初めにBSNアイネットについての紹介をお願いします!
坂田
:ちょっと固い説明にはなってしまうのですが、BSNアイネットは新潟を地場としてデータセンターやクラウドをベースにした多様な業種向けのITサービスを全国へと提供しています。創業40年間のノウハウの蓄積があるので、様々な業界に対応が可能なことと幅広い人材が社内に揃っていることが強みですね。

株式会社BSNアイネット                                  行政向けITサービス、ヘルスケア向けITサービス、教育機関や製造業向けITサービスを展開。業種ごと、または業種を跨いだサービスを長年提供する点を強みとして持つ。最近では5Gを活用した遠隔教育システムや技能伝承に取り組む。行政向けサービスとして、窓口のデジタル化やシステムそのもののペーパーレス化にも注力。


Iターンで新潟へ、BSNアイネット入社までの道のり

ーーSN@P新潟の支援パートナーのお話に入る前に、まずは坂田さんのこれまでのご経歴について教えて下さい。Iターンで東京から戻られたとお聞きましたが、そのあたりも伺えますでしょうか?
坂田
:わかりました。私は東京の大学を卒業後、外資系のIT企業に就職し、その後のキャリアとして新潟に来て現在までBSNアイネットに勤めています。

ーー東京からの転職先に新潟を選ぶという選択はなかなか取れないと思いますが、新潟を選んだ理由を伺えますか?
坂田
:新潟に来るきっかけとなったのは、通訳ボランティアとして参加した大地の芸術祭です。国際ボランティアの経験があったのと、広大な敷地で開催される野外アートイベントは東京には無く興味があったんです。

当時はコロナ前だったので外国の作家さんや地元の方など様々な人と交流ができて、新鮮な体験ができました。東京にいた時からもともと自然豊かな風景に憧れがあったので、大地の芸術際で目にした日本的で自然な風景に凄く魅力を感じました。そこで「新潟っていいな」と思い切って移住を決意し、新潟へやってきて現在に至ります。

ーーなるほど、”自然” が新潟との最初の接点だったんですね。そこから新潟に来られ、BSNアイネットではどのようなことに取り組まれてきたのでしょうか?
坂田
:東京からの転職組という経歴を活かして、新たなパートナーシップを構築してきました。これまで新潟にあまり来なかった外資系企業を色々と呼んでこれたかなという自負はあります。バックグラウンドを活かし、ある種BSNアイネットへ対して外からの風を吹き込むような動きに取り組み続けています。

今は、新潟の地場の産官学の方々とのパートナーシップを構築しながら、自らが抱える課題や悩みを なるべく最先端のITを活用しながら解決し、ビジネスをさせていただきながらも、一緒に喜びを体験させてもらえたらという気持ちで様々な事業ドメインを横断しつつ新規ビジネスを創出中です。


支援拠点から支援拠点へとつながる

ーーここからは本題に入れたらと思います!まず初めにSN@P新潟の支援パートナーになるきっかけを教えていただけますか?
坂田
:一番最初のきっかけは、NINNOのテナント企業の一員になっていたことです。NINNOからの繋がりで逸見さんと知り合い、そこから自然と気づけばSN@P新潟に加入していましたね。(笑)

NINNOは起業した者が集いながら、どの企業も自社の成長を第一に意識しつつも、共創しながらお互いに成長を促せる場となっています。一方のSN@P新潟は学生や若者が集い、課題やテーマを基に自らが起業し、チャレンジしていくための後押しや鍛錬をさせてくれる支援拠点です。この2つの拠点がもっと連携できたらさらに良い支援ができるのではないかと感じたことが、SN@P新潟への加入に大きく関わっています。

SN@P支援パートナーとは?
SN@Pサロン支援パートナーは「地域経済が元気で活力のある新潟」の実現、起業促進活動、新規事業促進活動の支援を、スナップ新潟と共同で取り組むことを目的としています。SN@Pサロン支援パートナーは、SN@Pサロンにおいて、起業や新規事業立上げを目指している登録者へのアドバイス、及びSN@Pコインによる評価をすることができます。



ーーSN@P新潟に入るそもそものきっかけは、別の支援拠点であるNINNOに入っていたことだったのですね。NINNOもSN@P新潟も支援拠点ですが、そういった「支援拠点」と関わりが多いのにはなにか理由があるのでしょうか?
坂田
:私自身が、社内で新しいことを創発するような部署に長年勤めているというのが大きいです。他の人たちと一緒にビジネスを創出するという立場なので、会社内の人と話しているだけではいけないんですね。外部で刺激をもらえる場所が欲しかったというのも理由としてあります。

またスケールが大きな話にはなるのですが、そういった活動を通して「新潟で人をそだてる活動」も必要だと強く感じました。だから学生や若者が課題やテーマを基に自ら起業し、チャレンジしていく上で後押しも鍛錬もさせてくれるSN@P新潟の創業支援のあり方に惹かれました。

ーーそれがSN@P新潟に入る理由になったんですね。
坂田
:そうですね。私自身、新潟に移住した時はIターンだったわけですが、その際起業するのも良いなと思ってアントレプレナーシップの講座を自分で受講し、市の支援を受けながら具体的に起業を検討をした時期もあったんです。当時はSN@P新潟のような施設やコミュニティもなかったので、結局そういう野心は持ちつつも現在の会社に至っているわけですが。(笑)

今はSN@P新潟があるので、そこで果敢にチャレンジする若者を同じ目線で応援したいという気持ちで参加させてもらっています。

登壇中の坂田さん

SN@P新潟の支援パートナーとして、未来の若者を支える

ーーご自身でも起業を考えられたり、企業と企業、拠点と拠点をつないでこられた坂田さんだからこその支援をSN@P新潟で行っていらっしゃるんですね。ここからは支援内容をもう少し詳しく教えていただけますでしょうか?
坂田
:支援として行っているのは、基本的にメンタリングとディスカッションの対応です。BSNアイネットの企業イメージもあると思いますが、今のところヘルスケア関連での課題解決策の検討や起業相談が多い気がします。そこでお互いにとっての気づきが生まれるディスカッションが出来ることは、支援パートナーとしても大きなメリットがありますね。

ーー学生とメンタリングされる中で、どのようなアドバイスをされていますか?
坂田
:学生の想定しているヘルスケア業界の課題が、現場の課題と乖離していることがあります。例えば医療現場の実際の課題と、学生たちの想定の内容とで微妙にズレがあったりするんですね。そういった箇所の修正をアドバイスしています。

また、もちろん学生たちも悪意はないのですが、患者、医師、看護師と様々な関係者がいる中で結果的に、誰かしらを敵に回すような解決策になっていることがあります。そういった問題をクリアにするため、「現場の声」を伝えることもあります。これは、長年医療現場と深く関わってきた私たちだからこそできる支援だと思っています。

ーー実際に事業を行われている強みを活かし、学生を支援されているのですね。そういった支援の際に支援側として特に気をつけていることはありますか?
坂田
:相談されたことに対して「BSNアイネット」が課題を解決してしまわないよう、支援パートナーとしての後押しのさじ加減を大切にしています。入り込み過ぎてしまえば、学生が主体でなくなってしまうし、逆に後押しが弱すぎればそもそも支援をしている理由がなくなります。絶妙なラインが難しいと感じながら相談に乗る日々ですね。解決策を教えるのではなく、「やり方を教える」ように心がけています。

また支援の際、「解決してあげようか」というスタンスだと上下の関係になってしまうので、同じ目線に立つことを意識的に行っています。若干同じ苦労を味わえるぐらいの気持ちでいた方が、その人のためになれるのかなと。


未来の起業家たちに忘れないでほしい視点

ーーメンタリングやディスカッションを通して学生たちと接してきたと伺いましたが、そんな中で感じたSN@P新潟の学生たちの印象を伺えますか?また学生たちがさらに飛躍するためには、どのような視点が必要になってくるのでしょうか?
坂田
:まず野心に満ちた学生が多いですよね。課題の着目点やそれが解決されるとどう良いか、それを解決することで誰が喜び、それに対して対価を払ってもらえるか、というところは皆きちんと考えられているなと感じます。

ただしそれと同時に課題設定に関してはまだ成長の余地があると感じています。地域課題、地域活性化を軸にしている学生が多いのですが、そればかりの目標になっても良くないと思っていて、普段生活している中での課題も出てくるようになるとさらに良い。あとは、課題そのものを持ってはいるけれども自分では解決できなさそうというテーマを抱えたとき、どうすれば実現できるかという議論がもう少しあっても良いかなと感じます。

ーーなるほど、課題の着眼点や実現への執着がさらなる成長への鍵になってくるのですね。そんな未来の起業家へ向け、他に伝えたいことはありますか?
坂田
:大きく2つあるのですが、まずは「個性」を持つことだと思います。個性と一概に言っても、人より秀でたスキルを指すこともあれば、課題に向けて走るスピードを指すこともあります。スピード感があってそれが当たれば先行者利益につながる反面、ボツになるようなリスクもありますが、やはり失敗を恐れない芯の強さを持ってほしいです。

あとは、「マネタイズ」ですね。儲けるという気持ちは人それぞれ度合いが異なるかもしれないですが、稼ぐことは重要です。目標と実現と例えば先行者利益を追求するあまり、マネタイズを疎かにしてしまうと持続的に事業を成長させることは難しくなります。自分のアイディアや生み出したものがどうやって収益を生んでいくか、そこをしっかりと心がけてほしいです。

ーー多数の拠点で活動される坂田さんだからこその「個性」に対する想いが伺えますね。学生起業家に向け最後に一言お願いします。
坂田
:SN@P新潟は、拠点、施設としての魅力よりもここに集まってくる人そのものが魅力ですね。プロフェッショナルであり、苦労された経験も持っている人たちがメンターにはおり、そういった方々に相談を出来るのは若い方にとってはとても魅力的だと感じます。

自分で事業を一から築こうとするとなかなか難しいですが、ここに来ればサポートを受けられますし、先輩起業家も充実してきているので相談相手へも身内のように接することができます。そして何よりもSN@P新潟の温かい雰囲気が良いですね。


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