懐かしさを通って希望を見つめる

久しぶりに通った道。
懐かしかった。 

こども食堂やってるよって
教えてくれたお好み焼き屋さん。

何でもない帰り道に
ふさげて写真を撮ったあのバス停。

あの頃は上着を着てて、
寒い手は握りこむ繋ぎ方であたためて。
でも今日はひとりで立ってるだけで
汗が自然にたらたら首元を流れた。

実は気になるカフェがあの近くにできたけど、
休日に近くを歩くことなんてできなくて。
今日みたいに本当にたまたま
仕事で通りかかることでもなければ
近寄れない場所。

わたしみたいに毎週末来る
お客さんがもういるのかな。
あの公園を眺めながら一緒にスーパーに
お買い物行ってるのかな。
あのエプロン、
違う人が自分のもののように使ってたらって
思うと、少しざわつくけれど。

何とかしてすれ違いたいって思ってた
あの燃えるような気持ちは
枯れちゃったみたい。

高校の近くを通って
胸がぎゅっとしたあのときの感覚と
同じみたい。
思い出に近づいてる?
思い出として過去のものとして
距離がとれてきた?

戻りたいわけじゃない。
もう一度ってわけでもない。

あのバス停から久しぶりにバスに乗ってみた。
少しぼーっとしたあと、
全力で走って追いかけてくれた愛しいあの姿と
早く帰れって聞こえてくるような
冷たい目をしたあの姿とを
瞳を閉じて思い浮かべる。

帰りのバスだから、
わたしはもうすぐ会えるわくわくじゃなくて
幸せだけどまた1週間さよならかーって
切なくなったあのときの気持ちを
思い起こして
懐かしいなぁって思って、
外の景色を見て今に戻ってきた。

今本当に少しだけ気になる人がいる。
もしものもしも、先に進んだら
たぶん幾分かは上書きされる。

嬉しくもあり、切なくもあり、かな。
わたしは彼の誕生日におめでとうメッセージを
送るのだろうか。
たぶん送らなかったら、
来年のわたしの誕生日を祝ってくれることも
ないし、
となると本当に連絡をとるタイミングはなくなる。

別れた当時、
復縁に向けて冷却期間を置こうって
頑張って連絡するの我慢してて、
その最大のチャンスではある。
ちょうど懐かしくなってる可能性はある。

でも送るの悩むか、次の日にあ!忘れてた!
って気づいてはっとするくらいに
わたしの心を奪ってくれませんか?

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?