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【番外☕】生き方を示す登場人物たち

半分くらいは無意識にしていることなんですけれど、本作に出てくる脇役のような登場人物たち――特に、彼と血の繋がりのない、病院のお医者さんでもない、マリとの関わりの中で登場してくる人たち――の生き方や有りようなんかを、ちょっと遠慮がちに描写したりしています。例えば、ダージャだったり、メイだったり、マホだったり、りーさんやせっちゃんを代表とするT山麓のネオヒッピーたちだったり、今回はPIKALE☆くんなどです。もっとがっつりと向き合って書いちゃえばいいようなものですが、遠慮がちになるのは、この人たちは主に、彼と過ごしていた時期のマリを取り巻く・・・・・・・人たちで、彼はマリの後ろから眺めたに過ぎず(それでも、敏感に感じ取ってはいた)、積極的に関わりはしなかったので、二人の物語の本筋からはそれちゃう気がするからです。

特にPIKALE☆くんなんか、彼は一切知りません。ライブに行ったとも伝えてすらいないのです。ただ、マリが彼の留守中に出会い、ああこの人は彼の若い頃と似ているのかな、soulはとても近い気がするけど、何が同じで何が違うのだろう、という思いで眺めたに過ぎないのです。

でも、そう思ったことを書き留めた「ノート」をご紹介するにあたり、PIKALE☆くんがどういう人物かを最低限度に書きました。

同性であり、彼との関わりが0なのに登場させたPIKALE☆くんの場合が顕著ですが、私がこれらの人物たちを描くのは、彼のかなり稀有な生き方を浮かび上がらせて考察するための比較対象に暗にしているのかもしれないとも思いました。

意図的に比較対象にするには、もっと掘り下げて書かないとなりませんけれど。

というわけで、これまでは物語の必要に応じて、本筋を邪魔しない程度にと描いてきた登場人物たちですが、これからは深掘りはしないまでも、サクッとキーワードを示せるように描いていけたらと思います。

追記:でもやはり、最大の比較対象は、「マリの考えかた、感じかたとの違い」なのでしょうが。

*ヘッダー画像は©Yukimi 彼のスケッチブックより。


さいかちの根元のほら
マリが故郷の海の石を置き、ひそかに彼を祀ったところを、
隣家のおじいちゃんが昨年の落ち葉掃きをしてくれたときに
土と落ち葉くずで埋め、そこへ植物たちが生えてきた。
すべて、自然に任せる。

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