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看護師になったらパンデミックに巻き込まれ3年経ってた


元看護師、現専門学生の25歳です


総合病院の病棟で3年間看護師をした後
元々極めたいと思っていたちょいと別分野進むため専門学生になりました


それはそれは、物凄く今が楽しいんです
学ぶことへの意欲
新しい環境
ストレスなどほぼない
毎日続いて欲しいとさえ思います

新人看護師になる直前、コロナが流行りました
大学の卒業式は中止になり、新人歓迎会も無くなりました

上京したってのにコロナとかふざけんな!
何が外出規制だ!こちとら卒業式もしてないっつの!!キラキラ社会人1年目を無駄にできるかよ!看護師3年したら1年は自分に休暇あげてやる!よしよし!私偉い!
てかなんのために生きてんだバーロー!!
始まれば終わるんだよ!!!!!終わり決めてやんよ!!!!!

と入職してすぐに思いました

挙げ句の果てには
先輩達が濃厚接触で休めば1年目の私へ代打が回るようになりました
全然!歓迎してない!このバトン!

涙を流しながらバトンを受け取るため、夜な夜な仕事に向かう3年間の日々達よ
ハハハ〜1年目でやる仕事じゃねぇなぁ〜ハハッ

給料明細を見た

こんだけ闘志を燃やしたのにこの額?!
そりゃ乾いた笑いしか出ませんよ

1年目の夏には夜勤リーダーを
冬には準夜勤のリーダーを
2年目の冬には日勤リーダーまで任される
拒否権などなし、都合の良い駒まであと一歩!

いやー、怖かった
自立心がここまで自分に恐怖をもたらすとは
いやだ、と言えるほどの人員もいなければ
大好きな先輩は辞めていきました

地元を離れ1人で生活しながらワークライフバランスを極められていたあの時は自信があった

自分が頑張った方がマシじゃん

とまで思いました


怒りが原動力となり
今に至ります


そりゃあ
今の授業費も生活費も全部看護師をして貯金したお金でやってます
全て自己責任
だから楽しいのです


ですが心の中にいるんですね


お前本当に看護師戻らなくて良いのか?
医療に未練あんだろ?


と囁く魔物が


一生夜勤なんてやりたくないと思いました
人の寝る時間に働き、人を看る力を鍛えて何があるのかと思いました
人としての当たり前を犠牲にしQOLが成り立つ生活
まるで躁鬱を繰り返しているかのよう
命の悲しい現実を知りました
自分の浅はかさを知りました


ただ、自分の興味のある分野で闘志を燃やして働けたのが不幸中の幸い

周りよりもその分野にだけ知識欲が強く、ガンガン攻めました
振り返れば楽しかったなぁ、あの患者さん元気かなぁ

なんて思ってしまうんです

看護が好きなわけではなく
社会的に認められている「看護師」という資格を元に、お金をもらって人を看る仕事
に猛烈な安心を感じていたから闘志を燃やせたんだなぁ

とさえ思うのです


今はどうでしょう
ふわふわした気持ちでたらたら生きてられる
全て看護師をしていたからこそ
成り立つ今がある


だからこそあの戦場に戻らなければ
あの場があったからこそ、離れるという選択肢と共に、専門学生にまでさせてくれた今がある

私の行動力を引き立たせてくれたのは医療に携わっていたからじゃないのか
患者さんが教えてくれた命の尊さ、健康の豊かさを自分の独り占めにするのか

と思ってしまう
偽善ド変態野郎が心に住み着きました

それはそれは厄介です

こんなはずじゃなかった…


夜勤明けにソロ旅行に行くなんて馬鹿げた行動力と経済力は、常に時間に追われ生きていた3年間があったからなのです
あんなにもストレスに塗れていたのに健康優良児で皆勤だった自分
時間を無駄に出来なかったから足掻きもがいたのです
あの頃の闘志は今はない


私の人生、いつか落ち着けるのだろうか

怒りの矛先は
社会に向くのか
医療に向くのか
自分に向くのか


新人で入った病棟のお局はなかなか人を褒めない
患者さんの食事介助が終わった後、なぜか個室で褒められた

お局
「そのコミュニケーションは看護学生にお手本にしたいわ。あと、あなたの原動力は怒りなのね」


私は看護学生時代に、同年代よりコミュニケーション力と傾聴力に劣っていると感じていた
そこを褒められた反面、怒りが原動力?!?!と意味のわからない言葉と勝手にアセスメントされたむず痒さから
この人はアセスメント中毒者だ!要注意!
と危険信号を放ち始める
思い返せばお局は元看護学生の教師で基礎看護学を教えていた…

そして気づく

お局と同時期にいた優しいベテラン
お局がいなくなった後は入れ替わるように
お局になっていた


なるほど
周りがお局にさせるんだ


どこに行っても周りは変わらない
変わるのは環境と自分



なんだか医療に出戻りしそう
なんなら急性期行っちゃいそう
そしてお局になる私…(ヤダ…)

さぁ私による私のためのアンガーマネジメントを発揮する出番です



人生100年時代?なら自分まだ若くね?
と思いながら猛スピードに流れていく日常に怯える日々

彷徨え抗え25歳


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