見出し画像

天国とはどんな喜びがある場所なのか⑱

結婚愛 No.17

 前に投稿した「天国とはどんな喜びがある場所なのか⑰」の続きです。こちらからお読みの方は、そちらからお読み下さい。

 彼らが自分の部屋に戻った時、都から呼ばれた、気品のある愛想の良い人たちがやって来ました。

 気品のある愛想の良い人たちは挨拶した後、ゲストたちと歩きながら、優雅なことを話し始めましたが、案内役の天使は、ゲストたちが招かれたのは、天国社会の喜びを見たり、永遠の幸せについて考えるためだと次のように言いました。
・「身体の感覚を刺激するような喜び」について、ある程度、お話して下さい。その後で、知者たちがここに来ることになっております。

・知者たちは「身体の感覚からの喜びを祝福と幸せに変えていくこと」を話してくれるでしょう。


 これを聞いた都から呼ばれた気品のある愛想の良い人たちは、次のように言いました。
・ここでは君主から定められた祭日があります。それは、心の疲れを癒すためです。ある人にとっては、張り合ったり競争するための努力で疲れます。

・お祭りの日には、公共の広場で、合唱や合奏があり、町の郊外では、スポーツや演劇があります。

・その時、町の広場では、ブドウのつるで編んだ生垣があり、そのブドウの房が下がった生垣で囲まれた楽団用のステージがあります。

・このステージは演奏者の座席が三段になっています。弦楽器とともに、高い音や低い音の、そして輝かしい音色や柔らかい音色のする楽器とともに奏者が座っています。その両脇には、男性歌手と女性歌手がいて、麗しい祝歌を合唱とソロを交えて、その楽曲もあれこれ変えて、休憩時間も入れながら、聴衆を喜ばせています。

・これらは、祝祭日の朝から正午までと、午後から夕方までに分かれて行われます。


・それ以外にも、毎朝、広場の周りにある家から、乙女たちの甘美極まりない歌声が響いてきます。その響きで、町に住む人全体が活気づけられています。

・毎朝、歌われますが、それも調子を色々と変えたり、歌声を加減したりしています。それによって、歌の中に潜む情愛がほとばしり出て、聴く者の心に染み渡り、それに対応する何らかのものに想いを馳せます。このようなものが天国の歌です。

・歌い手の歌う声音は、聴いている人の心にインスピレーションを与えて活性化させ、聴いている人の受け取り方によって楽しみを増やしていきます。

・朝の歌が終わると、家々の広場に面する窓と、街路に面した家の窓も閉じられ、門も閉められます。

・それから町全体が静かになり、どこからも大声も聞こえませんし、フラフラと歩き回るもいません。人々は皆、自分の仕事に精を出しています。


・お昼ごろになると、ドアが開いて、またあちこちで窓が開いて、街路で遊んでいる少年や少女たちが見受けられます。

・家々の柱廊では、その子供たちを、保母や教師たちが見守りつつ座っています。

・町の両サイドの郊外には、青少年たちのスポーツ競技場があちこちにあります。競走用のトラック、球場、テニス場などです。

・また、少年たちの間で、スピーチ、アクション、感受性などで、誰が鋭敏で誰が遅いかを競うコンテストなどもあります。鋭敏な者には、報奨として月桂冠が与えられます。また、その他にも、少年たちに宿っている潜在能力を引き出すものが多様にあります。


・その他、郊外には、ステージの観劇もあります。

・役者たちは、色々な品性(名誉)や徳性(美徳)をあらわす道徳的な生活を、表象を使って演じますが、それには、表象するのに関係するものを演ずる俳優もいます。


 以上のように、気品のある愛想の良い人たちは語ると、10人のゲストのうち「その表象するのに関係するものとはどんなことですか?」と質問する者がいました。

 その後、気品のある愛想の良い人たちがどんなことを語ったかについては、また次回以降で記します!お楽しみに~。

【神保慶明の解説・補足コメント】
 今回は、祭日に、音楽会やスポーツ、演劇が行われていることが説明されていて驚かされます。

 また毎朝、広場の周りにある家から、乙女たちの甘美極まりない歌声が響くことも興味深く感じます。その歌う声音が、人々が働く前の心のウォーミングアップに一役買っているようです。

 町の両サイドの郊外には、青少年たちの競走用のトラック、球場、テニス場などがあり、様々なコンテストが行われていることも地上とそっくりで驚かされます。

 その他、郊外には、ステージの観劇もあり、天国でもそうしたものが楽しめることがわかります。

 しかし、実のところ、これらの全ては霊界が起源となって、地上に存在しているのであって、地上にあるものは、霊界にあるものの一部しか存在しないと言う意味では、本来であれば何ら驚くに値しないことなのかもしれません。

 さぁ、ゲストたちは、この後、どんな回答を聞くことになるのでしょうか?

 そして、この後には、知者たちも現れて話をすることになっています。知者である彼らは、一体どんなことを聞かせてくれるのでしょうか?

 あなたご自身のイメージを膨らませながら、次回以降にもご期待下さい。


※最後に、サポートボタンや♥ボタンをプチっとよろしくお願いします!

※静思社刊「霊界日記」表紙からの一部、抜粋・編集
・偉大な評論家オーガスト・ストリンドベルグいわく 
「スウェーデンボルグの思想体系は一切を抱擁している。彼は私の疑問の一切に答えてくれた」





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?