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詩「じわり」


あの日、僕は蒸気しました
体温が
じわりじわり
上昇していくのを感じました
普通じゃない感情を得た喜びが
僕の身体中のあらゆる穴から
噴霧した
白い狼煙が上がっていく
僕個人のお知らせ
″やっと、特別な人に出逢えました″

掌から
瞬く間に
汗があらわれ
じわりじわり
心情が雫となり
ボタボタとこぼれ落ちる
″もう、普通じゃいられない″
世界が拡張していく
視界が開けていく
僕個人のロードショーがはじまる
胸に迫り来る情感が
じわりじわりじわり

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