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ドリル山形01 フィードバック

4月11日に行われたドリル山形01。感染者が増えていく状況下での開催とあって、予定していた時間を短縮し最低限の人数での開催となりました。今回はそのドリル山形01のフィードバックを公開します。


【開催概要】

「ドリル山形01」
日程 4月11日(日)   14:00 スタート
会場 彩画堂 2階ギャラリー
(山形県山形市本町1丁目4-24)
完全予約制 
参加者 高柳あゆ子/BALLGAG/かれーらいす


【ドリルとは?】
ドリルは、制作段階、アイデア段階、プロトタイプの段階で鑑賞者に提示し、早い段階でたくさんのフィードバックを得る実践と実験を組み合わせた継続的なプロジェクトです。現在東京、水戸、山形の3拠点をベースに開催されています。

ドリルは通常、2日間の日程で行われ1日目は参加メンバーのみでのディスカッションするクローズデイ、2日目は鑑賞者を招いてディスカッションするオープンデイの工程で行われ、3、4ヶ月の周期で継続的に開催しています。

https://note.com/cut_shimashita/n/nbb9d7457b215




【参加者】かれーらいす

DJ更にはサンプラーとポエトリーリーディングでのパフォーマンスや、クマサワ・クーラーとのインプロヴィゼーションノイズユニット「やるせな’S」にてライブ活動は開店閉業中。
DDNDZ RECORD主催。

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高柳あゆ子

1985年生まれ。仙台のバンドyumboの声。聞くzine「いきぬきたいの」不定期発行中。16歳から演劇に関わり、役者、音響、脚本、演出などつとめる。今回は15年振りにもたもたと脚本を書いている。

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BALL GAG

東北芸術工科大学芸術学部美術科洋画コース4年。写真・映像・インスタレーション・印刷とメディア系を主軸にした作品に舵をきり始める。

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【フィードバック】
かれーらいす


•自らの思考を参加者に伝える事で嫌悪感を抱かせてしまわないか不安があったが、ポジティブに受け取ってもらえた事で自らの思考に自信を持つことができるきっかけになった。

•各々の不確定な作品に対する思考であるからこその、面白みを感じた。

•不安定な状況でしか生まれないであろうひらめきのような物が出来上がる土壌がドリルであると感じ、何に対しても当てはまる事であると感じた。

高柳あゆ子

・受け入れてもらえる、否定されないという場での未完成発表は安心感があり、自分が作品に対して思っていることを素直に語ることができた。

・分野の異なる方からの視点は新鮮な気付きが多かった。作品を作るのは孤独な作業だが、ドリルは離れたところにいる他者の視点を手に入れる感覚があった。

・作品づくりの途中経過について聞けるのは貴重な機会だった。展示、発表、ライブ、公演等の場では「これでいいのだ」という確信を少なからずもって挑んでいると思うが、ドリルでは「これでいいのか」と悩む段階を見られて良かった。よほど有名な画家などの展示であれば習作が飾られるが、多くの作者にとってそのような場は与えられない。作品に至るまでの経過(の一部)を覗けるのは密やかな楽しみだった。


BALL GAG

・今制作している写真シリーズをコンセプト込みで外に出して意見を聞けたのは、ヴィジュアルとコンセプトとの接続に足りていない部分や客観的な立ち位置からの印象を知る事が出来、行き詰まった制作への課題問題を浮き彫りにできた。

・ディスカッション以外に、ディスカッションのための準備が作品を俯瞰して整理する事にも繋がった。今まで乱文?に、メモのように書き留め保存するような箇条書きではなく、人にコンセプト文の内容をどう噛み砕いて説明すれば自分の作品の意味に近づけるのかを考えながら文章を書くことが、より自分の中で今まで以上に具体的に作品の整理、言語化に繋がった(それでもディスカッションの時点で不明瞭な点や逃げの部分があったのは確かでした。作品における『対峙』や『現実と虚構(インターネット』などの要素をインスタレーションで解決して行きたいと言ったりした部分は、ある種の返答に対する「逃げ」であったと反省)
そういったディスカッションの準備だけでも、結構めんどくさく後回しにしがちな細かい作品コンセプトのディテールを明確にしなければならなかったので、これからはディスカッション前提での言語化を意識したり、そのための文章を時間をとって書く事を今回のドリルを通して心がけようと思った。

・互いの領域も違う者同士ながらも興味を持って意見の受け答えが出来るいい空気感だったと感じた。一旦飲み込んでのターン制のドリルのディスカッションは聴いてる側も話す側も安心して話を展開できたと感じた。ここに一般の鑑賞者が入ってくると、どう流れや話し方が変わってくるのかが気になった。

・自分の意見の受け答えが、参加メンバーにどう映っていたのかが気になった。最後のあたりで個々の意思疎通で気になった所、あの時の意見をもう一度聞ける明確なフェイズが欲しく感じた。2、3回ほどイベントをこなした慣れたメンバーでは、そう言ったフェイズがあってもいいのかなと思った。


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