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東京エレクトロン(8035)決算 まとめ 2024年期通期決算

どうもCUSS(@CUSS3141592)です。

さて、東京エレクトロン(8035)の2024年3月期の通期決算が5月に発表されたので、内容をまとめておきたいと思います。

今世界的に話題の半導体関連銘柄です。半導体デバイスそのものではなく、半導体デバイスを製造するための製造装置を作っている企業です。普段生活していて直接目にすることは少ないので、個別株投資をしない人はもしかしたら聞き馴染みがないかもしれませんが、世界に流通している半導体デバイスのほとんどは東京エレクトロンの製造装置を通っていると言われています。

1. 通期決算概要

東京エレクトロンの公式ホームページで公開された24年3月期の通期決算資料によると売上高、純利益、純資産は以下の通りだったようです。

  • 売上高:約1.1 兆円

  • 純利益:約3,200 億円

  • 純資産:約3.9 兆円

以下に東京エレクトロンがホームページで公開している決算資料の抜粋を記載します。

2. 売上高

まずは売上高を見ていきたいと思います。過去の各年の売上高と比較した図を以下に示します

以下、青色の棒グラフが売上高、オレンジ色の折れ線グラフが利益率を示しています。2020年には1.1兆円だった売り上げが2023年には2.2兆円まで、約2倍になるという急激な成長をしています。そして急激な成長をしながらも利益率を見てみると約20%という高い水準を維持しています。かなり収益性の高いビジネスをしていますね。

売上高推移

3. 年間純利益

次に年間の純利益についてみてみましょう。

以下の図に各年の純利益の推移を示しています。純利益の方は2020年から2023年までの間に2.5倍以上に成長しています。今年2024年は昨年からは減収となってしまっていますが、来年からはもう一度上昇基調に乗っていけるか注目ですね。

純利益推移

4. 自己資本比率

続いて自己資本比率です。過去からの推移をまとめると以下のグラフのようになります。棒グラフが純資産の額を示していて、折れ線グラフが自己資本比率を示しています。

毎年しっかりと利益を稼いでいるので、問題なく純資産として金額が積み上がっていますね。凄いのは自己資本比率ですね。自己資本比率は50%以上あることが望ましいと一般的には言われていますが、東京エレクトロンは約70%とかなり高い水準となっていますね。財務的にはかなり安定していると言えると思います。

自己資本比率推移

5. 配当金

気になる配当金ですが、以下のグラフの青色の棒グラフが1株当たり配当金を、そしてオレンジ色の折れ線グラフが配当性向(純利益に占める支払い配当金の割合)を示しています。

東京エレクトロンは2023年に株式を3分割していますが、決算資料では分割前の配当金を記載しています。ここでは過去の値と比較しやすくするために、全ての期間に株式分割後の金額に換算して記載しています。

配当金推移

1株あたり配当金を毎年多くして株主還元を強化していますが、その増配スピードがものすごいですね。2020年には196円だった配当金が2023年には570円と2.9倍になっています。今年2024年はそこから少し減配となっていますが、来年にはまた増配することか計画されていますので、期待ですね。

以下の図は各年の配当利回りの推移を示しています。急激に株価が上場したことによって配当利回りは小さくなってしまっていますね。配当金を目当てに投資される方にはあまりいいタイミングではなさそうですね。

配当利回り推移

6. PER

次に割安度合いを見るPER(株価収益率)を見てみましょう。PERは純利益に対して何倍の株価となっているかという指標です。

PER推移

グラフを見ると、2021年には30倍だったPERが2023年には16倍まで下がっています。利益の増加に対して株価がついてきていなかったようですが、2024年には株価の上昇と減益が重なって50倍という凄い値となっています。今後の利益成長に対する期待でもあるので、来年以降どうなっていくかに注目ですね。

7. PBR

次に同じく割安度合いを見るための指標であるPBR(株価純資産倍率)をみてみたいと思います。PBRは1株あたりの純資産に対して何倍の株価になっているかを示す指標ですね。以下のグラフにPBRの推移示します。

PBR推移

PBRもここまでの水準から大きく上昇して、資産に対して10倍の価格が付いている状態となっています。

8. ROE

最後に収益性を見るためにROE(自己資本利益率)をチェックしておきます。これも同じように過去5年間の推移をグラフ化しました。

ROE推移

ROEは2022年の32.7%から23年、24年と連続で下落して20.8%となっています。下落したとはいえ、ROEが20%を超える非常に高い収益性上げており、効率的に稼げていることが分かります。

以上、東京エレクトロン(8035)の2024年の決算のまとめでした。

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