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【続いてる写経 1517日め】”仏像”の知られざる”なかみ”とは?
先日の竹生島ツアーでご一緒したMさんよりご紹介をいただきまして、トーハクの大講堂で開催された講演、
に行ってまいりました。
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竹生島ツアーできいた藤本宏人先生の講義の中でも、仏像の”なかに入ってるもの”が話題に上がったのもあり、このテーマ興味津々でした。
基調講演のご登壇者は多摩美術大学教授の青木淳先生。
仏像のなかみを追って40年、この分野のトップランナーだそうです。
お話は現在トーハクで開催中の特別展『法然と極楽浄土』に合わせ、法然上人まつわるお話。
愛知・西光寺の地蔵菩薩像の像内から「一行一筆結縁経」という写経が発見されたそう。
この西光寺・写経、実はずっと以前に発見されていた大阪の一心寺の「一行一筆結縁経」と料紙の体裁や法量が似ており、この二つの結縁経が制作当初おそらく一具のものだった可能性があるとのこと。
さらに、この結縁経の署名には、法然上人と弟子、そして臨済宗の開祖・栄西とその弟子たちであることが判明し、積極的な交流があったことが伺えるそう。
これら人間関係を紐解くと、1180年に平家によって焼き討ちされた東大寺復興のために、仏教の各宗派が協力して勧進を行っていたことが想像できるそうです。
歴史を教科書的に読み解いただけでは、仏教宗派の開祖同士がどのような活動を通じて交流していたかは想像がつきません。
聞いただけでも歴史の感じ方が変わる、すごい発見だと言えます。
(とってもマニアックですけど…)
また、仏像の中に隠されたものから、当時の様子や交友関係を再発見できるというのは驚きでした。
近年、X線で仏像の中の様子を調査できるようになったおかげで、このような内容物が発見され、それら文献調査が可能になっているのです。
まさか仏像の中に”何か”を収めた人たちは、後世において発見されることは考えてなかったのだろうと思われます。
青木先生の調査によると、これまで仏像内で発見したものには、
・瀧山寺(愛知県岡崎市)の聖観音菩薩像
↓
針金でぐるぐる巻きにした箱の中に入った”歯”のようなもの
↓
お寺の伝承に「像内に源頼朝の毛と歯をおさめた」という記録と一致
・法隆寺の聖徳太子像
↓
聖徳太子が生きた飛鳥時代の観音菩薩像
・奈良時代のある仏像の台座
↓
言葉にすることが憚られるような卑猥な落書き
奈良時代の人の卑猥な落書き、読んでみたいですね〜。
識字率も低く、文字を読める人も少なかったことを考えると、結構身分の高い人が、その落書きを書いたのでしょうね〜。
そんなわけで、今後さらに「仏像のなかの調査」が進むと、新事実が発見されるかもしれません。
また、昔の人がそこに隠したものから、その思いを汲み取ることで、歴史観も変わっていくことがあるかもしれません。
青木先生、とっても面白い方でしたので、機会があったらまたお話聞きたいです!!
落書きの内容を、質問したい。。
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