何も知らない自分には価値がないのか
こんにちは、3歳息子を育てながら働くカレー部長です。私は入社後13年の間に、5部署を異動しています。そのため各部署特有の経験を積む期間は、同期に比べて少なかったと思います。特にこの1年半は、未経験の商材を知識ゼロ・人脈ゼロの状態から取り扱うことになり、自分の知識不足から、自分は価値がないと落ち込むことがしばしばありました。このnote ではそのような中で、とっても励まされた考え方2つを、ご紹介します。
新卒の人、思わぬ異動でビックリしている人、ブランク後働くことに不安のある人に、少しでも元気を届けられますように!!
「力を借りるのも、人の役に立つこと」
川原卓巳さんは片付けの「こんまり」こと近藤麻理恵さんの旦那さんで、「こんまり」を世界に広めたプロデューサーです。私が悩みMAXのときに一番救われたのは、Voicy で聞いた、川原さんのこの一節。
言われてみれば、人に頼られるのって、嬉しいです。もし「カレー部長さんのおかげで、この仕事できました!世の中が良くなりました(キラキラ)」って言われたら、その人のために、もう人肌脱ぎたくなっちゃいます。
この話を聞いて思い出したのが、漫画「ワンピース」の主人公ルフィです。彼は「海賊王になる!!」と言いますが、自分には航海のスキルはありません。料理もできなければ、治療もできません。だからこそ、ナミやサンジ、チョッパーを仲間に入れて、彼らに存分に活躍してもらいながら、高い目標を目指します。
そしていつか、「何者でもないルフィ」が「海賊王ルフィ」になったとき、ナミやサンジやチョッパーは、どう思うでしょうか?「ルフィに利用された」とは決して思わず、むしろ、自分ごとのように喜ぶと思います。そして、彼の高い目標を支えた自分の貢献を、誇りに思うと思います。
これに気づいたとき、知識を持っている人に思う存分活躍していただくことこそ「知らない自分」の役割であり、それは彼彼女にとっても嬉しいことだ。全く恥ずかしくない。と思うようになりました。
機能的価値 vs 情緒的価値
次にご紹介するのは、ソフトバンクでメディア統括部長を務める、 井上大輔さんの著書『マーケターのように生きろ』です。
本書の中で、井上さんは、製品の持つ価値を「機能的価値」と「情緒的価値」を対比させて、説明しています。そして、機能的価値はもちろん重要だけれども、モノの溢れる現代社会において、それと同じく、いやそれ以上に、「役に立たない」価値=情緒的価値が重要だと、主張します。
この考えは、マーケティングやブランディングに関わる人にとって、目新しいものではないかもしれません。しかし井上さんの本が面白いのは、人材としての自分の価値も、機能的/情緒的という視点で測れる、と主張するところです。
詳しくは本書に譲ることとして、本書を読んで、知識の多寡は人材としての価値に確かに影響を与えるけれども、知識を持っていないからといって、人材としての価値がないわけではないと気がつきました。おそらく、複数の部署を渡り歩いてきた私が提供できる価値は、専門知識を提供することよりも、組織の重視する価値観を実践することや、社内の適切な部署同士を結びつけること、そして何より、未来は明るいと社内外の人々に働きかけることだ、と考えるようになりました。
結び
いかがでしょうか。知識を習得する努力は怠ってはいけない。知っているに越したことはない。けれど、これらの考え方に触れた今では「知らない自分でも、役立つ場面はたくさんある!!」と思います。
そして、自己弁護になってしまうかもしれませんが、このVUCAの時代、自分が常に後輩世代より知識を持っているということは、どんどん減っていくのではないかと思います。ルフィのように、みんなの力を最大限引き出して、チームとして高い目標を達成できる人間に、なってみたいものです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?