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2学期を終えて

 2学期は、学習発表会、持久走大会、研究授業など盛り沢山であり、また感染拡大、コロナ対応なども重なり、長く濃い学期だった。しかし、感じ方としては、気づいたら終わっていて冬休みに入っていた、という感じである。2つに観点を絞って振り返る。

 1つ目は、授業の面白さについてである。研究授業は、初任ということもあり、周囲の方々がかなり肯定的な意見をくれた。自分なりには、うまくいかなかったところもたくさんあったが、普段の授業とは比べ物にならないくらい高い質(普段の授業の質が低すぎる)になったと感じた。授業としては、客観的に見れば周囲の方が言うほど褒められたものではないと思う。しかし、自分の中では、周囲の人のサポートを受けて、時間をかけて準備をすれば、初任の自分でもこんな授業ができるんだという実感が得られた。また、(普段よりは)綿密に展開計画を立てていたため、予想通りに進むところ・予想外なところのどちらも面白いと思えた。これが授業なんだなと感じることができた。これまで授業をやっていても準備不足や技量不足のため、不完全燃焼で面白いと思えたことはほとんどなかった。今回の研究授業のおかげで、授業の面白さを感じられた。加えて、自分の研究授業のために周囲の先輩方にも時間をかけて協力していただき、自分なりに何かを得なければならないと思ったし、実際に得られるものはたくさんあった。周囲の先輩方への感謝を忘れてはならないと感じている。

 2つ目は、普段の指導についてである。子ども達に対して指導しなければならない場面を見逃さなくなってきたと感じる面と、子どもの動きを見逃してしまったり他の先生が指導してくださっていたりする面があると感じている。また、縦割り班やそうじの時など、自分と関係性が薄い子どもと関わるときの指導が難しいと感じている。自学級であろうとそうでなかろうと、一貫して指導すべきであると思う。全体的に指導に関して強気で出られないのは、知識不足が理由であるところが大きいと思うし、また実践や経験を通して学んでいかなければならない部分も多いと感じる。教員としてまだまだ力不足でダメな部分ばかりである。3学期は、目の前の子どもにぶつかっていくとともに、次の年度につなげるという意識をもって意義のある失敗をしないといけないと思う。

 最後に、先日、前の学校で講師の時にもっていた一人の子どもとその保護者が現任校まであいさつに来てくれた。中学受験を控えていて応援?の声掛けがほしかったようである。そんなことがあるのかと大変驚いたし、それはそれで嬉しかった。しかし、一方で講師時代の関わり方(対子ども、対保護者)が適切でなかったのかもしれないと感じた。前任校では、その子の悩みなどを個別に聞くことは2,3度あった。保護者とも、個別で2,3度話をした覚えがある。特に、友人関係での問題だったと思う。肯定的に見れば、親身になって丁寧に聞いたということである。しかし、見方を変えれば、他の子どもへの対応の時間を削った、他の業務を行う時間を削ったということであると思う。経験のある先生なら、手短に適切に対応したのだと思う。個人的には、昨年度離任の時に別れを学ばせたところもあったと思うので、昨年度までのところできっちり関係を終わるのが正解なのではないかと感じている。前任校の子が受験前にわざわざあいさつに来るというあまりないパターンなのではないかと思うので、たぶん自分の関わり方(距離感?)がよくなかったのだなと感じた。その子には「自分が納得できるところまでやればそれだけでいい経験だ、がんばってね」「去年1年間の関わりからいろいろ悩んで最後には自分なりに答えを出せる子だと感じた」というような声掛けをした。うまく伝わったか分からないし、突然のことで何を言っていいのかよく分からなかった。なんだかんだ言って、その子のことは応援しているし、他の子どもたちもいい経験になればそれでいいと思う。

 自分は、去年1年間でもった子ども達に何を学ばせたのだろうと疑問に思っていたし、どんな役割を果たせたのだろうと考えていた。今回のその子や保護者の行動からなんとなく響くところはあったのかなあと感じる一方で、そういう関わり方はあまり適切ではないんだろうなとも感じている。最終的な自分なりの落としどころとして、いい意味でも悪い意味でも経験の少ない若手ましてや新卒講師にしかできない関わり方をした結果なんだということで理解している。それはそれで個人的ないい経験・学びになったと思う。また、その子や保護者から教員としての仕事へのモチベーションにもなったと思う。自分はそこまでされるほどの実力や仕事ぶりではないという気持ちもある。いろいろな考えが思い浮かび、なかなかまとまらないが、自分の仕事観・教育観への影響がある出来事であったと感じている。



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