見出し画像

【白井未衣子とロボットの日常《反転》】1・捕囚の日《26》

※先に《共闘》ルートの『1・正夢の日』『2・復讐の日』を読む事をオススメします。
※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。

ツルのように伸びた白い糸から、小さなサイコロ状の玉が生え出した。厄介な玉が、電撃を流したのだ。
電撃の稲光が【ブラッドガンナー】の全身を包み込み、彼に麻痺を味わせた。
痺れて身動きの取れない状況でも、武人は意識を失わなかった。
意地でも、歯を食いしばった。

『僕に手を差し伸べようとしたけど、もう既に協力を結んでいるんだ。今の攻撃を繰り出す相手を知ってるんだったら、誰と手を組んでいるかわかるだろ?』
エストが言った。
悪どい笑みを浮かべていそうだと、武人は読み取っていた。

武人は悲鳴を上げなかった。代わりに彼は、最後に忠告した。
『お前…あんなど畜生な奴と…同等に成り下がってもええんか…?
一生、後悔するで…。
長生きしたいんやったら…自分の行動を…振り返るんや…!』

電撃の痺れにも屈せず、力を振り絞った武人。
彼に対する攻撃の手は、緩めなかった。
むしろ、痛み付けを加速させていた。
流石の武人も、悲鳴を上げた。
『ぐあああああ!!』
電撃の威力は増し、【ブラッドガンナー】は全く動けなくなった。
真っ白な炎で燃え上がるかの如く、彼の姿も白くぼかされていた。

停止行動は一瞬だった。
白い糸は絡まったままだったが、発光は徐々に弱まっていた。

よければサイトもどうぞ↓

明日もお楽しみに!

いいなと思ったら応援しよう!