【白井未衣子とロボットの日常】1・正夢の日 《10》 カレーポーク 2023年7月19日 12:45 ※予告なく変更のおそれがあります。※設定上、残酷な描写があります。シュゥゥゥと轟音がした。目の前のトリコロール。理容店の様な赤・青・白ではなく、水・黄・ピンクのパステルカラーだけど。3機のジェット機が、ご丁寧にロボの両手、近くギリギリに接触した。さらに自動的に操縦席のハッチも開けてくれた。これに乗るのかなあ?『落ちん様にしたる。コックピットに座ったら自動的にシートベルトしてくれるから。』「このまま乗ればいいのか?」「大丈夫かよ…。」勇希兄ちゃんは弱音を漏らしたけど、ゆっくり黄色のジェット機に乗った。和希兄ちゃんは水色のジェット機。私はピンク色のジェット機に乗った。コックピットのシートに座った私達。シートベルトは自動的に装着された。『高速移動するわな。喋ると舌噛むで?』「は?何だって…」勇希兄ちゃんがいい終わる前に、ジェット機の加速が始まった。「うわぁ!?」『両方のレバーを握っとき!そしたら大丈夫や!』男の人に言われて私達は、左右のレバーを握ろうとした。無事握る事はできたけど、その手を離そうとする程に、後ろに引っ張られる。誰も引っ張ってないのだけど。ジェットコースターは小学生の頃1度経験したけど、その勢いに比べてもこのスピードは速い。スピードに気をとられ過ぎて、別の問題には全く気がつかなかった。気づいたのは和希兄ちゃん。真正面のモニターの右下に、和希兄ちゃんが映る。声を上げる勇希兄ちゃんと比べて、歯を噛み締めて抑えてるけど、やっぱりスピードに飲まれて変顔している。和希兄ちゃんが気づいた問題。私も勇希兄ちゃんもようやく気づいた。モニター右に黄色が映る。妙に近づいてきている。これは、もしかして。「ぶ、ぶつかる!?」『大丈夫や!ジェット機はそんなんで壊れへん!』『近すぎるぞ!こっちは下から勇希と未衣子の分が来ている!』和希兄ちゃんが叫んでも、ジェット機は緊急停止などしなかった。まずい、潰れてしまう。私も兄ちゃん達も限界を感じて、目を瞑った。すると、モニターが強く光った。目に入れると痛くて失明してしまう程の、強力な光。光のおかげで、周りは何も見えなかった。やがて、強力な光は消えていき、私達は顔をあげることができた。というより、ジェット機がぶつかって押し潰されるのでは…と怯えていたのに。私達は生きていて、しかも無傷だった。『しまったわ。ヘルメットだけでも持ってきたらよかったわ。』少し距離を離して男の人が言った。見上げても、モニター画面に変化はなかった。いや、なかったように見えた。上部に《Docking Mode》と青く点滅され、その右側にはロボットの全体図が。『のっぽの兄ちゃんがメインで乗ってるのが、【パスティーユ・スカイ】という素早さ重視の機体や。』男の人の説明だ。『敵さんは湾上におるからな。急ぐで?』男の人が先陣を切ると、合体した私達のロボットも動き出した。ジェット機同様、スピードが速い。『攻撃もオートでやるから、君らは見とくだけでええで。ベルトとレバーだけしっかりな?』とりあえず私達はその忠告だけは守ろうとした。 ダウンロード copy #つぶやき #妄想 #まとめ #創作1 #ミコロボ この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート