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【白井未衣子とロボットの日常】6・暴露の日《2》

※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。


ニシアの襲撃があった日の翌日。実際の時間は当日だが。
[ラストコア]本部の統制制御室では、上層部の緊急会議が開かれた。

集まったのは宗太郎、ジェームズ、アレックス、武人と…傘下の各責任者数名だった。
白井3兄妹とリュート一行はこの部屋にはいなかった。
「今回の重要事項をおさらいする。
まず重要な[宇宙犯罪者]の撲滅が終わるまでは屋外のレジャー活動は禁止にする。外出時は私の許可をとるように。」
宗太郎はスラスラと述べた。
傘下の責任者達は一斉にハイ!と大きく返事した。

「あともう1つ…。黒川、いいか?」
宗太郎は武人を指名した。
「ええよ?まあ、いつもの内容やけどな。」
武人が前に立った。
「2点程言うわ。1つは宇宙進出を目指したい。」
周りがあー、と頷いていた。頭を掻く人もいた。
「難しい課題やと思う。でも今は強力な助っ人がおる。フレアランス家の王子一行や。」
「そうか!彼らは土星圏の出身!」
責任者達の中の1人が言った。
「詳しい内容は王子には話している。大型宇宙船【フレアランス5】からの情報待ちだ。
他の土星圏の星々からの応援を要請しているようだ。」
アレックスが説明した。これで周囲の人間達は納得した。

武人はもう1つの事項を話した。
それは動揺を誘う内容だ。

「申し訳ないんやけど、子供達の試用期間を延ばそうと思うんや。
あと1月足らずで切れるんやけど、代わりに候補がおれへん。
今は続投で行こうか思っとる。」
1人の責任者が不安な表情で手を挙げた。
「学校通っているのでしょう?そちらに専念させた方が…。」
「終わってからでもいいやろ。」
武人は話を続けた。
「軍に頼んでも何もせえへんし、アイツらは信用せん。それにニシアの件でここも特定されとるようなもんや。
とっとと宇宙へ上がってクーランを倒さんと意味がないんや。」
「クーラン…?」
「[宇宙犯罪者]を束ねとる悪人、という認識でかめへん。追々わかってくる。」
責任者達は武人の言い分で、「クーラン」という人物をなんとなく解釈した。

しかし、白井3兄妹の続投には納得いかなかった。
他に支援や救援がない以上、選択肢はなかったので、認めざるを得なかった。
「あの子らは俺がちゃんと責任持つ。今回のは俺の失態や。生身の奴を仕留めとけば防げた。」
宗太郎が手を挙げた。
「続投だが…再び3か月の縛りになるがいいか?」
「かめへん。ジェームズは探してくれとるけど…見つからんやろ?」
「…ちとハードルが高くてな。」
「決まりや。俺からは以上や。宗太郎、後は頼むわ。」
武人は宗太郎に続きを振った。
「他に意見や質問はないか?」

手を挙げる者はいなかった。
「よし、これで解散だ。各自持ち場へ戻ってくれ。」
宗太郎の一言で、多くの責任者達は統制制御室を出た。
武人とアレックスも彼らに続けて出ていった。
残ったのは宗太郎とジェームズのみだった。
「黒川に知らせなくていいのか?」
宗太郎から話し始めた。
「俺が兵を集めてる事か?」
ジェームズは宗太郎の意図を理解した。
「今後、クーランの指揮系統以外でも[宇宙犯罪者]は出るだろう…。」
「ハードル高いのは事実さ。興味持つ奴はいるが、あっちの上層部が固くてなあ…。」
「…承認問題か。」
宗太郎とジェームズは兵集めに悩んでいた。

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