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囲碁史記 No.2

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囲碁史研究家の視点により、囲碁の歴史を貴重な資料をもとに解説。 No.2は囲碁史記 第25回から第41回まで 碁聖本因坊道策の後継者の時代から低迷期を経て本因坊察元、烈元の登場に…
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#快禅

囲碁史記 第40回 素人碁打ちの活躍

囲碁史記 第40回 素人碁打ちの活躍


 素人碁打ち・地方碁打ちについて見ていこうと思う。江戸時代中期を中心に素人碁打ちの棋譜が非常に多く遺されている。家元の指導碁や置き碁の勝負のようなものはこれまでも見られたが、素人同士、賭碁打ちの棋譜が実に多く興味深い。

小松快禅

 まずは素人碁打ちの中でもトップクラスといわれる小松快禅(快全とも書く)から見ていこう。
 快禅は加賀国能美郡小松に生まれ、その後江戸の増上寺の僧となる。『当世武野

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