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英語学習について(小中高生向け)

前回は未就学児の英語学習について書きましたが、今回は小中高生について書いてみたいと思います(日本国内で、圧倒的な日本語環境の中で生活する子ども達を想定しています)。小学生と言っても、1年生と6年生では全く違う生き物ですので(笑)、括り方としてはざっくりし過ぎていますが、年齢や進度に応じて教材を変えることで、対応は可能です。

小中高生の英語学習の肝は、「興味・関心のある分野、及び、英語学習の動機を見つける」ことです!ちなみにこれが出来たら、目標の8割くらい達成していると言えるくらいです。子どもがどんな事に興味がありそうか、何をしている時に熱中しているかなど、親の観察力も必要になりますが、これが見つかると後が楽なので、ここはぜひ押さえましょう。

小学生(特に低学年)だったら、海外のアニメでもオモチャでも良いですし、ホームステイを受け入れたり、異文化交流イベントなどに積極的に参加することも多いに役立つでしょう。 小学生がいきなり文法や単語をガツガツ勉強することは難しいと思いますので、まずは"あれ、英語ができたらもっと楽しいかも・・・!?"とか、"英語って別に難しくないかも!"という気持ちを育てて行くことが大切です。ここでハードルを下げることができれば、本格的に科目として英語を学ぶ時(中学以降)に大きなアドバンテージになります。小学生の場合は、まだ親の影響を大きく受けますので、親が英語に慣れ親しんでいるところや、海外に興味を示す姿勢などを日常的に見せられれば完璧だと思います。自分は英語アレルギーで、「英語なんて全然わからない」と言っている親が、子どもには英語を一生懸命勉強させる、というのは相当無理がありますので、まずは自分から取り組んでポジティブな姿勢を見せてみましょう。

小学生になると英会話スクールに通う子が増えますが、「週1回英語スクールに通っても、英語を話せるようにはならない」ので、そこはきっちり理解しつつ、英語の雰囲気を楽しむ、発音に慣れる、程度の期待値であれば英会話スクールも良いと思います。あとは、英語に触れる機会が増えることで、ハードルは下がりますので、そういう活用の仕方はありですね。

中学生になったら、本格的に英語の授業が始まります。英語の授業数は多く、リスニングやスピーキングに力を入れる学校も増えていますね。中学では、基本的な文法や単語を習うと思いますが、暗記学習は単調で退屈になりがちですが、そんな時に必要になるのが動機です。学校で習う文法や単語を覚えた後、英語を使って何ができるか、どんな楽しみがあるかがわかっていれば、やる気も出てきます。興味のある分野を英語で調べてみる、国内外の英語キャンプに参加してみる、海外の人たちと英語で交流してみる、など、学校の勉強が応用できる場を見つけましょう。中学生のうちは、全部一人で見つけるのは難しいと思いますので、親からも情報を与えてあげる方が良いでしょう。

ちなみに、私が英語を教えていた中学生の一人は、自身のウェブサイトの英語版を作りたいとのことで、普段の英語の授業の時には見せない情熱で(笑)、一生懸命文法や単語を調べて、英語のウェブサイトを完成させました。あと、プログラミングに興味のある高校生が、英語でプログラミングや数学、物理を習ったりもしています。蛇足ですが、私個人は、中学生の時に見た映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でマイケル・J・フォックスに恋をして、いつか彼の通訳になるという目標を持ったおかげで、ものすごく一生懸命英語を勉強し始めました(ちなみに、その目標は未達成なので、マイケル・J・フォックスと繋がりのある方がいらっしゃったら、ぜひご紹介ください!)。あとは、私が通っていた岐阜の公立中学校に来たハワイ出身のアシスタント・ティーチャーと交流したことが、大きな転機だと思います。もちろん片言の英語でしたが、"通じる!!!楽しい!!!"という衝撃的な感動がありました。

いづれにしても、科目として本格的に勉強する英語を、いかにリアルワールドに繋げていくか、がとても大切です。文法や単語・イディオム等の暗記は英語学習では避けて通れないので、淡々とやるしかないのですが、それらを実際に使う場面が想像できるのとできないのでは、モチベーション、引いては学習スピードが違います。努力した先に、面白い事がある(かも)、という感覚を持つことが中学生の英語学習では本当に大切です。中学生にもなると素直に親の言うことを聞かなくなると思いますが、そこは直接的・間接的にあの手この手で、英語の楽しさや有用性を伝えてみてください。

さて、中学で英語の基礎が出来て、高校生になったらどうするか。これはもう、本人に任せましょう(笑)。英語が学びたければ、無料の教材が溢れているので、誰だって簡単に学べます。スマホ、パソコンを与えれば、それでもう十分ではないでしょうか。今は、海外の有名大学の授業の一部をオンラインで無料で受講できたり、様々な科目のオンラインレッスンが無料で受けられるKhan Academyなどもあります(このKhan Academy、私もお世話になっていますが、本当にわかりやすいし、丁寧な作りです。これが全て無料なんて、ものすごく良い時代になりました)。大学受験が近づくと、文法や読解がメインになってしまうかも知れませんが、リスニングとスピーキングのスキルが落ちないよう、少し注意した方が良いでしょう。好きなドラマや映画をNetflixで見るのも良し、ハードルが低いオンライン英語レッスンを試すのも良いと思います。

高校生になったら、親の言うことなんて全く聞かないのが普通、と考えて、アウトソースをしてみるのも一つ方法です。その場合、生徒のレベルや性格に合わせて、教材や勉強法をカスタマイズしてくれるような先生にお願いしましょう。モチベーションのコントロールも必要になるので、個別指導がオススメです。大学受験の英語であれば、学習塾の方が向いているのは間違いありませんが、英語の四技能をバランス良く、モチベーションを保ちながら学ぶには、ある程度カスタマイズしたレッスンが必要になります。

冒頭にも書きましたが、高校までは「興味・関心のある分野、及び、英語学習の動機を見つける」ことが大切です。年齢が上がるにつれ、親の出番は少なくなりますが、子どもの様子を見つつ、他人の力も借りつつ、興味を育んでみてください。






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