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出戻りぱんだのおはなし・よん
飼育員さーん、こーんにーちはー!!
おサボりぱんだがふらりふらりと遊んでいるうちに北海道では記録的な暑さを乗り越え、秋も深まる季節になっちゃった゚(゚ノ∀`゚)゚。アヒャヒャ
毎日さむさむで、日中でもお気に入りのフリースちゃんが手放せなくなっているそんな日々(*´艸`)
ここ二か月くらいはぱんだの体調が思わしくなく、どうにもこうにも上手くいかないことばかり。
気分転換にまた記憶の整理でもしてみようと思います。れっつごー!!٩(ˊᗜˋ*)و
パパが目覚めたのは倒れた日から十五日後。
術後から二、三日は痛みも強いであろうからと眠らされたまま闘ってくれていたパパですが、麻酔が切れた後も眠り続け気付けば二週間も過ぎていました。
世界的に流行しているウイルスのせいで妹ちゃん、ママですら闘っているパパの側には近付けずに過ごした二週間は、二人にとってどんなに苦しい時間だったかぱんだにはとても想像できません。
ぱんだはね、不安もあったし恐怖もあったけど、ずっと心に寄り添ってくれるいとしい人が居てくれたから、陰でこっそり泣いている二人の分まで笑顔でいることができました。
あ、そうそう!
パパが眠ってるあいだ、ぱんだは髪の毛を切ったのです。肩の辺りで束ねた髪の毛を四十センチほど、ばっさりと。
最近では認知度もあがっているであろう、ヘアドネーションという寄付の形。
送付先の団体様によって募っている髪の毛の長さは変わりますが、よく耳にするのは『 15センチ以上 』『 30センチ以上 』だと思います。
自分でも色々と調べてみると、届いた毛髪を半分に折りたたんで植えていくそうで、送る髪の毛が長ければ長いほど仕上がったウィッグもバリエーションの幅が広がるんだとか。
ご興味のある方は、上記のリンク先へとお進み下さい。
希望者にはこんなに可愛らしいイラストの受領証が届きます。
一人分の毛髪ではフルウィッグは完成しないそうなので、より多くの方の賛同が得られればとこっそり応援させていただきます。
パパが起きるまでの間で他に起こった出来事・・・・・・
あぁ、14年くらい同じ場所で生活していた番とお別れしたのもこの時です。
最後の二年くらいは振り返れば酷く苦痛なものでしたが、きっとお互いに感じていた事でしょう。
くっきりと残った指輪の跡も、一年も経てば消えるんだといい経験になりました。
パパのお話にもどりましょう。
看護師さんのお話では、目が覚めてから意識はあるもののぼんやりとした状態で、ほんの僅かに視線が動く程度だったそうです。
起床直後の診断では身体の麻痺に加え、言語障害も抱えているであろうとの事でした。
覚悟はしていましたが、身体的な麻痺を抱えたパパの介護をどうサポートしたらいいのか、メインで介護をするであろうママのケアはどうしたらいいのか。
ケアマネージャーさん、福祉施設、介護者のケアを専門とする方々・・・・・・
調べても調べても、初めてのことだらけで答えが見つかりませんでした。
そこから数日、着替えや日用品などを届ける為にママは病院へ、ぱんだは所用のためお留守番。
二時間くらいで帰宅したママは泣き腫らしたおめめで、三本の動画を見せてくれました。
映っているのは歩行器に掴まり、自分の足で、一人で立っているパパでした。
看護師さんに名前を呼ばれ、はにかみながらぎこちなく手を振るパパでした。
別の動画では看護師さんに名前を聞かれ、少し掠れているけれどはっきりと『 ぱんだパパ 』と名乗るパパ。
最後の動画では、震える手先で自分のお名前、ママのお名前、妹ちゃん、姪っ子ちゃんのお名前を書くパパの姿。
涙が止まりませんでした。
泣くのはパパがおうちに帰ってきてから、おかえりなさいを言ってからと決めていたのに、止められませんでした。
お医者様より改めて下された後遺症は、軽度から中度の身体の麻痺、それから高次脳機能障害。
身体の麻痺は運動機能を見る限り、リハビリ次第でかなり改善されるだろうと。
問題は高次脳機能障害。
社会的行動障害についてはそれほど問題視する必要は無いが、記憶障害、注意障害、遂行機能障害についてはこの先寿命が尽きるまで、家族のサポートがなければ日常生活を送ることすらできないレベルですと仰っていたそうです。
スマホに映るパパの記憶に、ぱんだはいませんでした。
何かのきっかけのひとつにでもなれたなら嬉しいです\(*ˊᗜˋ*)/♡ヤホー