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アフタースクールクラブ(普通の主婦がイギリスで弁護士資格に挑戦した話)

日本だろうが英国だろうが法律の予備知識がなーんも無かった私、大学の法学部の1年生から始めることにしました。英国の大学は一部(医学部など)を除いては3年で卒業です。私の場合は母国語でない英語で子育てしながら勉強する事を考慮して、少し余裕を持たせようとパートタイムで4年で終わらせる計画を立てました。

家から通えそうな大学に社会人入学(Mature Student)としてアプライしましたが、入学許可の返事は届かず……やはり外国人、年齢、予備知識無しの三重苦では難しいのかな、と思って諦めかけた頃、たった一校だけ受け入れてくれる大学があり!藁にもすがる気持ちでその大学に入学することにしました。

英国のアカデミックイヤーは9月始まりです。4歳の息子も小学校の「レセプション」と呼ばれる1年生の前の準備コースに入学。二人一緒に(息子はピカピカの、私は肌がカピカピの)新入生です。

イギリスの小学校は保護者が送り迎えするのが原則です。差し当たっての難関は「大学の授業が遅くまであった場合、息子の送り迎えができるのか。出来なかった場合、どこに預けるか」でした。

小学校は9:00〜15:30まで。大学の時間割を見ると3時半に終わらないコマがある日が週2日あります。どこか預け先を見つけなければ……小学校で聞くと運良く、仕事をしている親などのために子供を預かってくれるアフタースクールクラブが小学校のすぐ側にありました。(イギリスの公立小学校には大抵、併設されているようです。学校によってクラブが学校の敷地内であったり、近くの別の場所にあったりします。)

息子の行ったクラブは学校から徒歩2分、室内でできるアクティビティが用意されている小屋と広いプレイラウンドがありました。スタッフが学校の終わる時間に迎えに来てくれます。しかも料金は1回3ポンド!ありがたやー。

学校に6時間、その後クラブで2時間程。息子、大丈夫かな?と思ったのですが、そんな心配は杞憂に終わりました。当初は週2日だけ行かせていたのですが、そのうち「もっと行きたい〜」と言いだし、最終的には週5日(つまり毎日)行くことになりました。

いつも屋外の遊具でぴょんぴょん飛び跳ねながら遊んでいた息子はスタッフから「ニンジャ」とあだ名をもらい、このアフタースクールクラブを本当に楽しみました。人見知りの私と違い、息子は何処にでも直ぐに溶け込む性格で、この性格に本当に救われました。結局息子が卒業するまで7年間お世話になりました。

もう一つ、アフタースクールクラブの良いところは学年を超えて他の子供たちと遊べるところ。基本、子供だけで外に出られないイギリスでは、(親が連れて行かない限り)放課後に公園に集まって遊ぶと言うことがありません。日本でよくある、ランドセルを玄関に放って「公園行ってくる!」という光景が無い訳です。親の監視下でない場所でさまざまな年齢の子供たちと遊ぶ事で、年長の者が年少の子を面倒を見たり、年少の子には遊びのルールを甘くしたり(私達の頃はおまめと言った)、そんな子供同士のルールを作りながら遊ぶのも大切な経験と思っていたので、期せずして、その様な事も経験できたのではと思います。

私が無事に大学を卒業できたのは、安心して子供を預けられる施設に恵まれた事、そして息子がいつも元気にアフタースクールクラブを楽しんでくれた事も大きな要因だと思っています。学業に直接は関係ないけれど、とてもとても重要な事でした。

(ちなみに朝は、「ブレックファーストクラブ」もありました。これは文字通り、始業時間前に学校で朝食を摂りながらアクティビティをさせてくれるものです。働く親を支援する仕組みが整ってるなあという印象を受けました。)










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