「サンタ信じさせプロジェクト」。何歳までサンタを信じさせるか記録に挑戦。

息子が小さい頃、全力でサンタの存在を信じさせた。こんな幸せなウソ滅多にあるものではない。

しかしY6(11歳)になってもまだ信じているらしい彼を見て「こいつ大丈夫か…」と少し複雑でもあった。 そんなある日、学校から帰った彼が思い詰めたような顔で 「友達がサンタはマムだって言うんだ…」と訴えて来た。

とうとうこの時が来た。この機会にカミングアウトすべきか。しかし長年私の体に染み付いた「サンタ信じさせプロジェクト」は即座にそれを拒んだ。

「お、おかしな事を言う子だねえ…」 宙に浮く目でしどろもどろ答える私を見て、安心した様に納得する息子。マヂか。ここで私を信じるか。とりあえず危機は回避した。

思えばこんなヘボサンタをよく信じてくれた。 サンタにお願いしたおもちゃを息子がArgosカタログで見せてくれたのに、間違えてその隣に掲載された品を贈った事もあった。 (翌年からサンタへのリクエストはカタログナンバーも記載した方がいいよ、とアドバイスした)

大学の課題で忙しく24日までプレゼントを用意出来ず、少し仮眠して買いに行こう…と思って起きたら閉店時間を過ぎていた事もあった。(イギリスの店は12月24日のクリスマスイブは4時頃で閉まってしまう)青くなったがたまたま家にあったおもちゃを包んで事なきを得た。リクエストした品と全く関係ない物だったが息子は喜んでくれた。わが息子ながら本当に細かいことを気にしない良い子だ。

イブの夜、息子は寝る前にサンタにミンスパイと紅茶、トナカイに人参を必ず用意した。彼が眠っているうちにミンスパイを食べ人参をかじっておくも忘れてはならないアリバイ作りだった。夜中にあんなカロリーの高いもの食べたくなかったが仕方ない。

確か中学に入った年に、さすがにサンタはいない事が分かった様だった。(親としても色んな意味で少しホッとした) 後に聞くと、カードのサンタの筆跡が私と似ていたり、包装紙が見覚えのあるものだったりと、小さな疑惑は折々生じたらしいがそれでもサンタの存在を疑う理由にはならなかったらしい。繰り返すが私に似て細かいところを気にしない鈍感力、素晴らしい。

子供の信じる力ってすごい。そしてこんなに素敵な体験を親にもさせてくれてありがとう。 詰めが甘いサンタだったし高価なものは贈れなかったけど、いつも喜んでくれてありがとう。私にとってもとても温かくキラキラした思い出である。

追記1: 息子が小学校の高学年になってもまだ信じている様だったので、こちらも心配になり、もしかするとサンタを信じさせようと頑張っている私を気遣い信じてるフリをしているダブル優しい嘘?なども勘ぐった。 しかし単純な息子にそんな高度に技ができるわけもなく、本当に信じてるだけだった(笑)

追記2:「サンタ信じさせプロジェクト」の一環として、サンタから手紙が届くサービスも利用した事がある。本人の名前はもちろん、友達の名前なども文章内に挿入しカスタマイズしてくれるのだが、これはやり過ぎだった様で、手紙を受け取った息子は嬉しいと言うよりむしろ気味の悪そうな顔をしていた。(個人情報とか笑)


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