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四季折々、花の香りを纏うという幸せ

記憶に残っている花の香りはなんですか?
そう聞かれたら、パッと思い浮かぶ花が、私には3つある。

実家の庭の真ん中に立つ小さな金木犀。
通学路を柔らかな香りで満たしていた沈丁花。
華道部で毎年お正月の枝物として選んでいた蝋梅。

この3つの花の香りは、風景とともに蘇る思い出の一部だ。
金木犀と沈丁花はもう20年以上前の記憶。実家ももう取り壊して更地になっているらしい。だからもう帰ることもないし、あの沈丁花の道を通ることだってもうない。
華道部の記憶も一番新しいものでもう5年以上前だ。蝋梅はなかなか良いお値段な上に扱っている店も限られる枝物なので、会社を退職して部活動からも遠ざかってしまうと、なかなか手にする機会がない。
だからこそ、どの香りも余計に大切であり、それぞれの花の季節になると、香りを求めて路地を彷徨ってみたりする。沈丁花と金木犀は出会えることもあるけれど、蝋梅には未だ出会えていない。


そんな思い出の香りを、自分の日常の一部にする。そんな夢みたいなことを実現してくれたのが、武蔵野ワークスさんの香水だ。

きっかけはTwitterに流れてきた誰かの投稿。「武蔵野ワークスのくちなしの香水が好き」という内容だったと思う。くちなし(ガーデニア)は香水としてもよく見るものだったので、そこまで珍しくもないかなと思いつつも、初めて聞くその社名が気になって検索してみたら驚いた。

芍薬、すずらん、菖蒲、スイートピー、椿、藤、睡蓮、木蓮…  

製品一覧に並ぶ花々の名前に目が釘付けになる。その中でも目に止まったのが月桃だった。
ハーバルセラピストとして、色々なハーブや精油を学び使ってきたけれど、一番大好きなハーブは?と聞かれたら迷わず「月桃!」と答えるくらい大好きな植物。
ハーブを学んでいたり、沖縄に縁があったりするような人じゃないと、知らないことも多いこの植物の香水に出会えるなんて夢みたいだった。

Google検索から20分後には、月桃の香水がカートに入っていた。そして、そもそものきっかけになったくちなしと、その時ちょうど見頃だったの香水と一緒に購入した私の生活は、その日からゴキゲン度が2割マシになっ他のである。

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どれも本当に素晴らしく良くて、初夏はくちなしと藤を、夏の間は月桃をずっと愛用していた。

大好きな植物の香りを纏うと幸福度が上がる。特に元気のない夏バテ気味の朝、月桃の香りは効果テキメンだった。重たい体を引きずって身支度をして、最後に月桃の香りを纏った途端、気持ちが上向きになる不思議。人の感情が矢印で可視化できるなら、この時の私の矢印はわかりやすいくらいクイっと方向を変えていただろう。

そんな生活を続けて、気づけばもう秋だ。
そろそろ秋冬の香りが欲しいな… と再び訪れた武蔵野ワークスさんのページで、私が選んだ香りは、金木犀、蝋梅、白梅、白檀の4種類。
思い出の香りはやっぱり外せなかった。白梅と白檀を含め、どれも秋から冬に向かうキリリと冷えた空気の中で纏いたい香りだ。



11月も半ばに差し掛かった今日、白檀を香らせて私の1日は始まる。私にとって、これはハーバルライフの一部になった。


そして、この先、冬も春も夏も秋も── 
季節の花の香りを纏う幸せを、私は手に入れた。





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